515日夜、ブリュッセルで開催されていたエリザベート王妃国際コンクール・ピアノ部門セミ・ファイナル出場者12名の審査が終わり、同日中に、ファイナリスト6名のお名前がアルファベット順に発表されました。以下の方々です。 

    Jonathan Fournel,      27, France

    Keigo Mukawa,        28, Japan

    Sergei Redkin,         29, Russia

    Tomoki Sakata,                  27, Japan

    Dmitry Sin,                        26, Russia

    Vitaly Starikov,                  26, Russia 

 

50946_1024_512_80_1621123576
 彼らは524日から29日までの6日間のファイナルに11名ずつ出場し、毎晩20:10~コンチェルトを演奏します。協演はこのコンクールの30年前の優勝者フランク・ブラレイ指揮するワロン室内管弦楽団。出場日、演奏曲目は以下の通りです。

 

524日 月曜日 ヴィタリ・スタリコフ : チャイコフスキーの1

525日 火曜日 阪田知樹       : ブラームスの2

526日 水曜日 務川 慧悟        : プロコフィエフの2

527日 木曜日 セルゲイ・レドゥキン : ラフマニノフの3

528日 金曜日 ドミトリー・シン   : ラフマニノフの3

529日 土曜日 ジョナサン・フルネル: ブラームスの2

 

 結果は529日中には発表されますから、日本では530日の朝、知ることができるでしょう。

 ファイナル出場者の顔ぶれをみてすぐわかることは、全員20代後半の男性であることです。今回はどういうわけか、第一次から女性の出場者が極めて少数で、全般に20代が多かったので、予測できた結果でした。20代後半ともなれば、皆さん、国際コンクール参加歴が豊富で、ということはつまり、オーケストラとの協演経験もそれなりに積んできた猛者ばかり。そして今回は、セミ・ファイナルもファイナルも、感染症防止の観点から例年の半数に絞っているので、少数精鋭の激戦となりました。

日本の阪田知樹さん、務川 慧悟さんは、阪田さん(上の写真)が2016年リスト国際コンクールの覇者、務川さんが2019年ロン=ティボー・クレスパン国際コンクールの第2位と、いずれも国際級のピアニスト。お二人とも東京藝術大学を経てヨーロッパに留学されています。

OIP
OIP
 わたくしはお二人とも生のコンサートで聴いていますが、どちらかといえば、阪田さんは柔軟でフレキシブル、務川さんは堅牢な頭脳派タイプのピアニストという印象です。このお二人が残られることは予想通り。もしかしたら、お二人の一騎打ちになるかも知れません。
 ご関心のあられる方はどうぞ、24日から29日までのファイナルをご鑑賞くださいませ。ただし、ブリュッセル時間の毎晩20:10開始なので、日本時間の27:10、草木も眠る丑三つ時(午前2)よりさらに遅い、日付の変わった午前3時10分からになるのが頭の痛いところでございます。こちらから鑑賞していただけます。

 Queen Elisabeth Competition
                                          2021年5月16日記