昨年から1年延期となっていたブリュッセルのエリザベート王妃国際コンクール・ピアノ部門の第1次予選が本日53日から始まり、8日までに58名が覇を競います。ただし、無観客、しかもディスタンス確保のためにステージを拡張し、審査員席もディスタンス仕様。演奏の模様は無料配信。従って、チケット収入ゼロとなるため、その穴埋めとすべての経費は音楽を愛する世界の善男善女の寄付に頼るという、悲愴感にあふれた開催となりました。

OIP

出場者は、書類とビデオ審査を通過した74名とされていたのですが、16名の棄権者が出て、58名がブリュッセル入りしています。男女の内訳は、男性49名、女性9名。国籍は16か国。

日本人は当初9名でしたが、棄権者2名が出て、男性ばかり7名が出場なさいます。

その模様は今夜11時から配信されますので、夜更かしが大丈夫な方は鑑賞可能です。53日に日本人は出場しませんが、4日からは下記の7名の日本男児が渾身の演奏を繰り広げることになっています。7名の出演枠と経歴をご紹介しておきましょう。いずれもプロフィールを読んでいるうちに眩暈をおこしそうなほど、錚々たるご経歴の持ち主ばかり。すでに第一線の演奏活動を展開しているプロがほとんどであることにも驚かされます。

ベルギーの大ヴァイオリニスト、ウジェーヌ・イザイ(18511931)の弟子であられた、エリザベート王妃(18761965)が、恩師のイザイの功を長く顕彰するため1937年に創設したこのコンクールは、ショパン、チャイコフスキー、と並んで三大国際コンクールと目されるだけに、すでに輝かしいコンクール歴をお持ちの彼らが、さらに箔をつけたい、とチャレンジされるお気持ちもよくわかります。御贔屓のピアニストがおられたら、どうぞ、応援して差し上げてください。

 58名から12名がセミファイナルへと進みます。ただし、セミファイナル進出者発表の光景がオンライン中継されることはなく、58日、土曜日の深夜0時ごろ(日本時間の59日日曜日朝7時ごろ)にウェブサイトに掲載されるそうです。

 

54日 12:00からの部(日本では同日19:00から) 5人中3人目

齊藤一也 さいとうかずや

 1990年山梨県生まれ。4歳からヤマハ音楽教室にてピアノと作曲をはじめる。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、同大学卒業後に渡仏。パリ国立高等音楽院学士課程、修士課程を審査員満場一致の最高成績で卒業。その後ベルリンへ渡り、ベルリン芸術大学修士課程を最優秀で卒業。20203月に完全帰国。現在、東京藝術大学附属音楽高等学校非常勤講師。これまでに国内外数々のコンクールにて優勝及び入賞。第4回東京音楽コンクール最高位 (2)。第9回スペイン人作曲家ピアノ国際コンクール第3位、G.B.BRAVO賞。 第66回ロン・ティボー国際コンクールファイナルにて、フォーレの演奏における最優秀賞Madame Gaby Pasquier賞。第5回ヴィルトォーゾ・ド・フトゥール国際コンクール最高位 (2)。第79回日本音楽コンクール第3位。第82回日本音楽コンクール第2位、三宅賞,岩谷賞(聴衆賞)。第8回カンピージョス国際ピアノコンクール第1位。第61回マリア・カナルス国際音楽コンクール第4位。第18回パロマ・オシェア・サンタンデール国際ピアノコンクールファイナリスト賞。第7回マッサローザ国際ピアノコンクール第1位。第66ARDミュンヘン国際音楽コンクールセミファイナリスト。第22回アルトゥール・シュナーベルコンクール最高位 (2)。ベルリン・スタインウェイハウスで行ったリサイタルが評価され、スタインウェイ賞を受賞。これまでに沼尻竜典,梅田俊明,広上淳一,曽我大介,高関健,増井信貴,薬袋貴,Ovidiu BalanDidier BenettiPablo Gonzalezの各氏の指揮のもと,東京フィルハーモニー交響楽団,新日本フィルハーモニー交響楽団,東京交響楽団,藝大フィルハーモニー,山梨交響楽団,フランス国立管弦楽団,Mihail Jora Bacauフィルハーモニー,スペイン放送交響楽団、ミュンヘン室内楽団等と共演。

これまでに石丸八重子、青木進、山下葉子、秦はるひ、Michel DalbertoClaire-Marie Le GuayBjörn Lehmannの各氏に師事。

 

55日 16:00からの部(日本では同日23:00から) 4人中1人目

阪田知樹 さかたともき

1993年生まれ。東京藝術大学2年在学中の19歳にて、第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにて最年少入賞(4-6位)第61回全日本学生音楽コンクール中学校の部第2位。東京藝術大学音楽学部付属音楽高等学校在学中に、第4回福田靖子賞選考会第1位、 2009アジア国際音楽コンクール最優秀賞、第35回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、及び聴衆賞を受賞。

2012年より、名だたる世界的ピアニストを輩出し続ける「コモ湖国際ピアノアカデミー」の最年少生徒として認められ、イタリアでも研鑽を積み、 2014年には、ハノーファー音楽大学に特別首席入学を果たし、現在、ドイツ留学中。西川秀人、渡辺健二、アリエ・ヴァルディ、パウル・バドゥラ=スコダの各氏に師事。 音楽理論・作曲を高橋千佳子、永冨正之、松本日之春の各氏に師事。

39回ヤナーチェク国際音楽祭、第12回クレムリン音楽祭への出演他、フランス、スイス、ベルギー、ポーランド、チェコ、オランダ、ロシア、アメリカ、東京、横浜、 大阪、名古屋等、国内外各地でリサイタルを行う。NHK-FMFM 横浜、ロシア国営テレビ、RSIスイス・イタリア語ラジオ放送局、RTSスイス・ロマンド・ラジオテレビ放送局において、 演奏録音、及び、放送される。

矢崎彦太郎、ヴラディーミル・ヴァ―レック、レナード・スラットキン等の諸氏指揮の下、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、チェコ国立交響楽団、フォートワース交響楽団他と 共演。2011年度ヤマハ音楽奨学生。第43回江副記念財団奨学生。
2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール(ハンガリー・ブダペスト)第1位、6つの特別賞。コンクール史上、アジア人男性ピアニストとしては初優勝。

 

55日 20:00からの部(日本では6日03:00から) 4人中1人目

務川慧悟 むかわけいご

1993年生れ。東京藝術大学1年在学中の2012年、第81回日本音楽コンクール第1位受賞を機に本格的な演奏活動を始める。2014年パリ国立高等音楽院に審査員満場一致の首席で合格し渡仏。パリ国立高等音楽院、第2課程ピアノ科、室内楽科を修了し、第3課程ピアノ科(Diplôme d’Artiste Interprète)、同音楽院フォルテピアノ科に在籍。

2019年ロン=ティボー=クレスパン国際コンクールにて第2位入賞。

2015年エピナル国際ピアノコンクール(フランス)第2位。2016年イル・ドゥ・フランス国際ピアノコンクール(フランス)第2位。コープ・ミュージック・アワード国際コンクール(イタリア)ピアノ部門第1位、各部門優勝者によるファイナルにて第2位、聴衆賞を受賞。2018年秋に開催された第10回浜松国際ピアノコンクールにおいて第5位を受賞。

2017年シャネル・ピグマリオン・デイズのアーティストに選出され「ラヴェルピアノ作品全曲演奏」をテーマに6回のリサイタルを開催。

これまでに、日本各地、フランス、スイス、上海、ラトビア、イタリアにて演奏会を開催のほか、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、練馬交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、藝大フィルハーモニア、セントラル愛知交響楽団、愛知室内オーケストラ、中部フィルハーモニー交響楽団、NHK名古屋青少年交響楽団、トリフォニーホール・ジュニア・オーケストラ、フランスにてロレーヌ国立管弦楽団と共演。室内楽においては、チェロの木越洋氏、長谷川陽子氏、ヴァイオリンの篠崎史紀氏、大谷康子氏、石田泰尚氏、等と共演。テレビ、ラジオでは、NHK-FM“リサイタル・ノヴァ”“ベストオブクラシック” NHK-Eテレさらさらサラダ”“ららら クラシック等に出演。フランク・ブラレイ、上田晴子、ジャン・シュレム、パトリック・コーエン、横山幸雄、青柳晋の各氏に師事。

 

56日 20:00からの(日本では7日03:00から) 4人中2人目

久末航 ひさすえわたる

1994年生まれ。14 歳で京都青山音楽記念館バロックザールにてピアノリサイタルを催し、2009 年度青山音楽賞新人賞を史上最年少で受賞。平成25 年度平和堂財団芸術奨励賞音楽部門受賞、2015 年より同財団海外留学助成者。2018 年度公益財団法人ロームミュージックファンデーション奨学生。国内外で数々の受賞を重ね、第32 回ピティナ・ピアノコンペティションJr.G級 金賞および読売新聞社賞・ソナーレ賞、第7 回リヨン国際ピアノコンクール第1 位および聴衆賞、またドイツで最も歴史あるコンクール、メンデルスゾーン全ドイツ音楽大学コンクールでは第1 位および Deutscher Pianistenpreis賞を受賞。2017 年には、世界的に権威ある第66 回ミュンヘン国際音楽コンクールで第3 位、および委嘱作品の最も優れた解釈に対して贈られる特別賞を受賞し、一躍注目を浴びる。これまでに、ドイツ・AUDI 音楽フェスティバル、ヴュルツブルグ音楽祭などに出演。コレギウム・ムジクム・バーゼル管弦楽団、ミュンヘン室内管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、シュトットガルト室内管弦楽団、京都市交響楽団などと共演を重ね、各地で喝采を受ける。また、コンツェルトハウス ベルリン、紀尾井ホールなどで開催したリサイタルは、いずれも高い評価を得た。これまで村上久仁子、田隅靖子各氏の指導を受ける。ドイツ・フライブルク音楽大学にてギレアド ミショリ氏に師事し、最優秀の成績で卒業。パリ国立高等音楽・舞踊学校での交換留学を経て、ベルリン芸術大学大学院にてパスカル ドゥヴァイヨン氏に師事、現在同大学院2年次在学中、クラウス ヘルヴィッヒ氏のもとで研鑽を積む。(20195月現在)

 

57日 20:00からの部(日本では8日03:00から) 4人中3人目

小林海都 こばやしかいと

1995年神奈川県生まれ。第11回東京音楽コンクール(2013)ピアノ部門 第2位。4歳よりヤマハ音楽教室に入会し、ヤマハマスタークラス演奏研究コースを経て、2008年~14年までヤマハマスタークラス特別コースに在籍。2011年 ジュニア・エッパン国際ピアノアカデミー(イタリア)にてSpecial Student Prizeを受賞し、エッパン国際ピアノアカデミー(イタリア)に招聘された。

上野学園高等学校音楽科演奏家コース(特待生)卒業。2014年~16年、エリザベート王妃音楽院(ベルギー)に在籍。20169月よりバーゼル音楽院(スイス)学士課程に在学。

現在、マリア・ジョアン・ピリス氏のもとで研鑽を積みつつ、同氏創設の若手音楽家育成プロジェクト「パルティトゥーラ・プロジェクト」の一員として世界各地で活動中。バーゼル音楽院ではピアノをクラウディオ・マルティネス=メーナー氏に師事。

これまでにヤマハマスタークラス特別コースにて湯口美和、故ヴェラ・ゴルノスタエヴァ、総合音楽科を西岡瞳、西尾洋、清水昭夫の各氏に師事。上野学園高等学校にて、ピアノを横山幸雄、田部京子の各氏に師事。

 

58日 16:00からの部(日本では同日23:00から) 4人中2人目

仁田原祐 にたはらゆう

1990年 福岡県生まれ。2002年第8回フッペル平和祈念鳥栖ピアノコンクール第1位、市長賞。第56回全日本学生音楽コンクール福岡大会小学校の部第1位。2003年フィンランドにてオウルンサロ音楽祭出演。九州交響楽団と共演。2004年第17回九州山口ジュニアピアノコンクールグランプリ。第58回全日本学生音楽コンクール福岡大会中学校の部第1位。2007年第31回ピティナ・ピアノコンペティション全国決勝大会G級入選。2008年「春のピアノ研修・パリ」にて、H.バルダ、A.ケフェレック、秦はるひ各氏の指導を受ける。同年、第32回ピティナ・ピアノコンペティションG級金賞、併せて東京都知事賞、王子賞、ヒノキ賞、洗足学園前田賞、讀賣新聞社賞を受賞。これまでに野沢優子、多美智子、御木本澄子の各氏に師事。現在、東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校3年在学中。(20092月現在)

 

58日 16:00からの部(日本では同日23:00から) 4人中3人目

吉見友貴 よしみゆき

2000年生まれ。5歳よりピアノを始める。第86回日本音楽コンクールに最年少優勝を果たす。 4th Manhattan International Music CompetitionにてSilver Medalを 受賞。その他、安川加壽子記念コンクール第2位など多数のコンクールで入賞。2015年アリオン桐朋音楽賞受賞。2019年にはCHANEL Pygmalion Days Artistに選出された。 これまでに東京交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、セントラル愛知交響楽団等と共演。NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」、Tokyo FM「ホンダスマイルミッション」等ラジオ出演も多数。 桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を首席で卒業後、現在桐朋学園 大学ソリスト・ディプロマコースに在籍。上野久子氏に師事。2019年度ローム・ミュージク・ファンデーション奨学生。

 

※では、下記よりご鑑賞くださいませ。

 Queen Elisabeth Competition


 

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