4月23日にサントリホールへ出掛ける前に、これからラザレフ指揮の日本フィル第729回東京定期演奏会を拝聴いたします、と書いたままになっておりましたので、演奏会の様子をご報告させていただきます。
 プログラムは2本立て。前半のグラズノフの7番などという、かなりのクラシック・ファンでもあまりなじみのない演目ですが、ラザレフ節!の前には、そんなことはまったく関係なくなりました。あの野趣あふれるワイルドなエネルギー、聴きどころへの深ーい入れ込み、ここぞと踏み込むアクセルペダル、それでいて暴走しないぎりぎりのコントロール力、誰にも真似のできないラザレフ芸術に、客席はもちろん、大喜びでしたけれど、一番嬉しそうだったのはオーケストラでした。
 もう1曲の『ペトルーシュカ』、これまたロシアの広場の祭りの賑わい、大道芸人たちのありさまが目に浮かぶような、命の漲る演奏でした。下の写真は単なるイメージです。
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ラザレフの意向により、1947年版の演奏会用の終わり方、「仮想した人々」の部分、つまり盛り上がりの絶頂で終わり、「乱闘」「ペトルーシュカの死」、楽屋落ち的な「警官と魔術師」「ペトルーシュカの亡霊」は割愛されました。演奏会用としては、たいへん映える終わり方でした。
  続けて、5月公演のために来日するはずだった同フィルの首席指揮者、ピエタリ・インキネンが来られなくなりましたので、ラザレフ来日の有難味がますます大きく感じられます。

◆日フィルのインフォメーションは以下です。

5月公演への出演を切望していた首席指揮者ピエタリ・インキネンは、より一層厳しさを増す日本・ヨーロッパでの新型コロナウイルス感染拡大に伴う制限措置の強化によりスケジュールが整わず、来日を断念せざるを得ないこととなりました。
今回こそはと準備を重ねておりましたが大変残念なお知らせとなり、楽しみにお待ちいただいていた皆様には心よりお詫び申し上げます。
ヨーロッパ公演の成果を【ベートーヴェン生誕250年】で存分に披露し、さらにインキネンが獲たバイロイト音楽祭での経験を日本フィルとの演奏に大きくつなげていくことをお約束した2020/2021年シーズンが、このような未曾有の事態に遭遇し、共演が叶わぬまま終わることになるとは、思ってもおりませんでした。皆様のご期待に沿えないことが何よりも心苦しく、ピエタリ・インキネンとともに、どのようにこの長い不在の間の想いを皆様にお返しすることができるか、考えてまいります。
どうかその再会の時まで、お待ちいただけますよう、心よりお願い申し上げます。

 

<首席指揮者ピエタリ・インキネンよりメッセージ>

親愛なる皆様へ

私にとって、シーズン最後となる5月公演のための来日が、またしてもこの世界的なパンデミックによる渡航規制の影響で叶わなくなったことを、心より残念に思います。
昨年4月に来日が不可能となった時、私が長年演奏をともにし、首席を務める日本フィルの団員たちと、支え続けてくれる親愛なるお客様と1年以上お会いすることができなくなるとは思いもよりませんでした。
今年に入り、世界的にさらに予想を超える困難な状況に直面しておりますが、ここヨーロッパより、日本フィルに期待してくださる皆様のことを想い、次にお会いできるチャンスを待ちたいと思います。
それまでの間、皆様自身のご健勝をお祈りするとともに、日本フィルへの応援をどうぞ継続していただきますようお願いいたします。

ピエタリ・インキネン


出演予定でした、5月21日第367回横浜定期演奏会、5月23日第392回名曲コンサートは指揮を田中祐子に変更して開催いたします。
5月28日・29日第730回東京定期演奏会の指揮者は5/1に発表いたします。もうしばらくお時間をいただきますことお詫び申し上げます。

変更後のプログラムもどうぞご期待ください。

 

《変更後プログラム》

第368回横浜定期演奏会 ミューザ川崎シンフォニーホール
5月21日(金)19:00
第392回名曲コンサート サントリーホール
5月23日(日)14:00

指揮:田中祐子
ヴァイオリン:神尾真由子
ワーグナー:ジークフリート牧歌
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.77
ベートーヴェン:交響曲第5番《運命》ハ短調 op.67

出演者変更のお知らせ

 

第730回東京定期演奏会
5月28日(金)19:00、29日(土)14:00
指揮:調整中
ヴァイオリン: 辻彩奈
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 op.47 他

一般発売:4/27(火)11:00~

最新の情報は公式Webサイト(https://www.japanphil.or.jp/)でご確認ください。

                                       2021年4月25日記