本日の小平楽友サークル講座では、ショパン・コンクールから輩出された何人かの名ピアニストを辿りました。特に焦点を当てたのは、2024年3月23日に82歳で没したマウリツィオ・ポリーニです。この方に関しては、ブルーノ・モンサンジャン監督制作の貴重なドキュメント・フィルムがあり、晩年のポリーニがモンサンジャンのインタビューに答える形で自身のキャリアを振り返っておられまして、その話題の演奏映像が組み込まれているという、すぐれものの映像作品でした。
 その中で、ポリーニ自身も語っているように、この手のインタビューを受けていることはほとんどなく、ご自分でも忘れていたことを、モンサンジャンに問われて思い出している場面も多く、とても興味深いフィルムでした。
 もっとも共感したのは、ショパン・コンクールに18歳で優勝した後、演奏活動を制限して充電に務めたことが本当に良かった、おかげでREPERTORYを増やすことができ、自分の演奏に自信が持てるようになった、と語っておられたことでした。これは、今の若いピアニストの方たちにとって、おおいなる警鐘ではないかと思います。

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 それから、コンクールの名誉審査委員長、ルービンシュタイン(写真の座っておられるお方)から非常に実践的なadviceを受け、それが後になればなるほど、身に沁みて理解でき、たいへんありがたかった、と振り返っておられる場面も、さすが名人同士、一をきいて十を知る、と感心いたしました。
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 演奏も、決して冷たくも機械的でもない、血の通った、人間味あふれる音と表現でした。
                                2026年5月13日記