1月9日の晩、東京藝術劇場で、2026都民芸術フェスティバル オーケストラ・シリーズno.57 読売日本交響楽団演奏会が開催されました。日本演奏連盟主催によるこのシリーズでは、同連盟に加盟する東京のオーケストラが順に公演を持ちます。プログラムはオーソドックスで、オーケストラ小品、協奏曲、交響曲の組み合わせが多く、多彩な顔ぶれの指揮者、ソリストが招かれるのが魅力です。
昨晩の読響公演の指揮者は、1988年生まれ、東京音楽大学出身の水戸博之さん。
幕開けに、山田耕筰がベルリン留学時代の1912年に作曲の課題として書いた『序曲ニ長調』。日本人作曲家によるオーケストラ曲の嚆矢と目される作品です。実演で聴けるのは珍しいので、興味深く拝聴いたしました。
2曲目は、仲道郁代さん独奏の、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番。
この曲の最大の聴きどころは、やはり、何と申しましても、冒頭の語り掛けるように親密なピアノのモノローグではないでしょうか。仲道さんは心を込めて優しくチャーミングに、これを開始されました。
第2楽章での、オーケストラの弦との対話もえもいわれず瞑想的で、ベートーヴェンの心の奥底にそっと肉薄するかのようでした。
後半は、ブラームスの交響曲第2番。
水戸さんの指揮はこの曲の奥行きと広がりを感じさせるとともに、風光明媚なペルチャッハで自然を満喫するブラームスの解放感のようなものも滲んでいて、2番もいい曲だな、としみじみ思いました。
終演後、仲道さんの楽屋にお邪魔しましたら、
「4番は本当に久しぶりなの。最後に弾いたのはもう何年前かしら。私は4番が大好きなのだけれど、どうしても5番のオファーが多いのでなかなか弾く機会がなくて……。だから今日は嬉しかったわ」
とのお話でした。
可憐で、奥の深い4番は仲道さんに似つかわしいと思いました。
2026年1月10日記
昨晩の読響公演の指揮者は、1988年生まれ、東京音楽大学出身の水戸博之さん。
幕開けに、山田耕筰がベルリン留学時代の1912年に作曲の課題として書いた『序曲ニ長調』。日本人作曲家によるオーケストラ曲の嚆矢と目される作品です。実演で聴けるのは珍しいので、興味深く拝聴いたしました。
2曲目は、仲道郁代さん独奏の、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番。
この曲の最大の聴きどころは、やはり、何と申しましても、冒頭の語り掛けるように親密なピアノのモノローグではないでしょうか。仲道さんは心を込めて優しくチャーミングに、これを開始されました。
第2楽章での、オーケストラの弦との対話もえもいわれず瞑想的で、ベートーヴェンの心の奥底にそっと肉薄するかのようでした。
後半は、ブラームスの交響曲第2番。
水戸さんの指揮はこの曲の奥行きと広がりを感じさせるとともに、風光明媚なペルチャッハで自然を満喫するブラームスの解放感のようなものも滲んでいて、2番もいい曲だな、としみじみ思いました。
終演後、仲道さんの楽屋にお邪魔しましたら、
「4番は本当に久しぶりなの。最後に弾いたのはもう何年前かしら。私は4番が大好きなのだけれど、どうしても5番のオファーが多いのでなかなか弾く機会がなくて……。だから今日は嬉しかったわ」
とのお話でした。
可憐で、奥の深い4番は仲道さんに似つかわしいと思いました。
2026年1月10日記

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