シューマン3兄弟+お友だちのヴィオリストで結成する「シューマン・クァルテット」に対して、長男のウィルフリート和樹さんがヴァイオリン、次男のベルンハルト直樹さんがチェロ、三男のユリアン洋さんがピアノを担当する兄弟トリオが「ヘーデンボルク・トリオ」です。どちらのご兄弟も、お母さまが日本人ピアニスト、お父さまはヴァイオリニストです。
　ヘーデンボルク・トリオは20日、金曜日に、サントリーホール・チェンバーミュージックガーデンにも登場されますが、それに先だって、昨晩は日本製鉄紀尾井ホールでコンサートを持たれ、ブラームスの1番とシューベルトの1番をじっくりと聴かせてくださいました。
　和樹さんと直樹さんはウィーン・フィル・メンバー。
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　音に深みとコクがあり、弱音も大変美しくひびかせます。そのお兄様たちの音楽的方向性をしっかりと汲み取って、末っ子の洋さんが緊密に寄り添います。
　ピアノ主導の場面では大胆な面も見せますが、常にバランスとハーモニーに気を配って、実に見事なピアノをお弾きになりました。洋さんの大きな成長ぶりをとても嬉しく思いました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2025年6月19日　桜桃忌に記