昨晩(3月14日)、東京春音楽祭の一環として東京文化会館小ホールで開催された『ベルリン・フィル・メンバーによる室内楽』公演を聴かせていただきました。ヴァイオリンのアレクサンター・イヴィッチさん、チェロのオラフ・マニンガーさんがベルリン・フィルのメンバーで、ピアノのオハッド・ベン=アリさんはイスラエル生まれのソリスト。ミュンヘン国際音楽コンクールやルービンシュタイン国際ピアノコンクール等、国際コンクールにおける数え切れないほどの受賞歴がおありとのことです。
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■プログラムは以下でした。
ベートーヴェン:「仕立て屋カカドゥ」の主題による変奏曲とロンド op.121a 
スメタナ:ピアノ三重奏曲 ト短調 op.15 
シューマン:ピアノ三重奏曲 第3番 ト短調 op.110 

 まるで性格の異なる3曲を、どれもたいへん面白く聴かせていただきました。
 ベートーヴェンの『カカドゥ変奏曲』は短調の序奏が入念に書かれていてそれだけで1曲かと思うほどですが、ついに現れた仕立て屋カカドゥの自己紹介の主題は誰もが口ずさみたくなるような親しみやすい曲想で、それがベートーヴェンの卓越した変奏技法によって、あれこれ変化するさまを、3奏者の名演で楽しみました。
 シューマンの3番は、ところどころ、クララの同じ調性のトリオを感じさせるものがあり、いかにもシューマン、です。
 とりわけ、深い感銘を受けたのは、 冒頭、ヴァイオリンが悲痛な慟哭をG線で奏でるスメタナでした。
 これにはわけがあります。
 スメタナの音楽は、彼の人生と重ね合わせずに聴くことはできません。
 ピアノがかなりダイナミックでしたが、弦のお二人は、特にチェロは繊細な表現も聴かせてくださいました。
                                  2025年3月15日記