首席指揮者のアンドレア・バッティストーニさんが右肩前方脱臼からの回復が遅れておいでとのことで、指揮者の交代が発表され、1987年横浜生まれ、5歳から米国育ちというケンショウ・ワタナベさんが急遽、指揮台に立たれました。昨晩は、3公演のうちのオペラシティ公演を拝聴いたしました。
ワタナベさんはイェール大学音楽院、カーティス音楽院に学び、フィラデルフィア管弦楽団を振った経験もおありの方です。以前に、東フィルで一度お聴きしたことがあります。このかたがワタナベさんです。

もともと、マエストロ・バッティさんから卓抜なセンスでプログラミングされた3曲をワタナベさんは変更せず、そのまま引き継がれました。
前半はストラヴィンスキーのバレエ音楽『ペトルーシュカ』1947年版、3管編成です。ワタナベさんの颯爽としたテンポは非常に聴きやすく、オーケストラの各楽器もカラフルな音で次々と楽しい楽想を繰り出すので、ぐんぐんと引き込まれます。ピアノを高木竜馬さんが好演されました。
後半はウェーバー『オベロン』序曲を枕として、ウェーバーの諸作品から主題をとった、才人ヒンデミットの『ウェーバーの主題による交響的変容』でした。実はヒンデミットは今年生誕130年とか。そういえば、この方、1895年生まれでした。こういううまい選曲にバッティさんの才人たるゆえんを感じます。
ワタナベさんに、バッティさんのメニューをそのまま振れる力量があったのは幸いでした。ヒンデミットでは、輝かしく、スペクタクルな音の洪水に息を飲みました。
2025年3月13日記
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