本夕、東京文化会館大ホールで、東京都交響楽団第1012回定期演奏会シリーズBを拝聴いたしました。この演奏会は、同団の大野和士音楽監督が降られる予定でしたが、頚椎を傷められたとのことで、降板なさり、代わって、アメリカの指揮者、ロバート・トレヴィーノさんが指揮台に立たれました。1984年生まれ、若手から中堅に差し掛かられた実力派です。
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 その発表があったのは11月21日でした。急なことなのに、トレヴィーノさんは曲目の変更もなさらず、大野マエストロの指揮なさるはずだった2曲、ハイドンのチェロ協奏曲第1番ハ長調と、ショスタコーヴィチの交響曲第8番を実に堂々と振られました。
 ハイドンのソロは、都響の首席の一人、伊東裕さん。伸びやかでけれんみのない、良きソロでした。
 ショスタコーヴィチ8番は、長大な開始楽章では各部の性格をきちんと浮き彫りにし、忙しない無窮動で出来ている第3楽章では、低音弦、高音弦、管楽器、打楽器を非常に立体的に使い分けて、面白く聴かせてくださいました。
                                  2024年12月5日記