メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調は、第1楽章が終わると、オーケストラのファゴットが「シ」の音を長く引き伸ばしていって、そのまま、第2楽章に入ります。先頃、この第1楽章の幕切れ部分で、前代未聞の大事故が発生した瞬間をとらえた動画を偶々発見いたしました。
 指揮者が左利きだったため、左手にもった指揮棒が、すぐお隣のソリストの持つヴァイオリンを直撃する形となり、お気の毒なヴァイオリニストが楽器をはじき落されてしまったのです。
 それでも指揮者は演奏を継続し、ファゴットは不気味に「シ」を伸ばし続けています。
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(20+) Pavel Šporcl Reels | Facebook 

 このページの一番左上、最初の動画でご覧いただけます。
 被害者となられた、チェコのヴァイオリニスト、パヴェル・シュポルクルさんのフェイスブック内動画です。

 こうして、アップされているところを見ますと、大事にはいたらなかったようですが、身の毛もよだつ瞬間でした。

 演奏は生もの。何が起こるかは、神のみぞ知るということでしょうか。
                                   2024年5月29日記