1840年創設の、イギリスでもっとも古い歴史を持つ、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団が、2015年の初来日に続く2度目の来日を果たしました。
近年、このオーケストラを鍛え上げたのは、2004年から首席指揮者を務めたヴァシリー・ペトレンコさんでしたが、その後任に、2021年のシーズンから、世界的に注目を集める南米ベネズエラの音楽教育システム「エル・システマ」育ちのドミンゴ・インドヤン(1980年生まれ)さんが首席指揮者に就任して、団員とよい関係を築いています。今回このインドヤンとともに来日した彼らは、5月11日の佐賀公演を皮切りに、大阪、東京2公演、新潟、長野、埼玉大宮の7公演を展開中です。
プログラムは3種ありますが、いずれのプログラムにも、辻井伸行さん(1988年生まれ)のピアノ協奏曲が含まれ、ラフマニノフの2番、または3番を独奏されます。このコンビは、BBCプロムスで7,000人の聴衆を熱狂させたとのことで、それをそっくり日本へ持ってきた今回のツアーは、辻井さんにとっては凱旋公演に当たります。
昨5月14日の晩、サントリーホールでお聴きしたのは第2番でした。
マエストロ・インドヤンに導かれて登場した辻井さんは、屈託のないようすでピアノに向かい、実に生き生きと全身全霊を傾けて、よくお手のうちに入った2番を聴かせてくださいました。ソリスト・アンコールは前奏曲『鐘』。
終わると、インドヤンさんの背中につかまって、にこにこされながら袖に入られます。インドヤンさんも心得たもので、辻井さんに背中を貸すのが嬉しそうです。とてもよい信頼関係を築かれているのがよくわかり、それが演奏にも反映されているとつくづく思いました。辻井さんという方は、コミュニケーション取りの名人なのです。
オーケストラのみの曲は、ややめずらしい、ルーセル:『バッカスとアリアーヌ』第2組曲と、ショスタコーヴィチの交響曲第5番。非常にパワフルなオーケストラでした。
オーケストラ・アンコールは、プロコフィエフのバレエ音楽『シンデレラ』より、『幸福への旅立ち」。
2024年5月15日記
近年、このオーケストラを鍛え上げたのは、2004年から首席指揮者を務めたヴァシリー・ペトレンコさんでしたが、その後任に、2021年のシーズンから、世界的に注目を集める南米ベネズエラの音楽教育システム「エル・システマ」育ちのドミンゴ・インドヤン(1980年生まれ)さんが首席指揮者に就任して、団員とよい関係を築いています。今回このインドヤンとともに来日した彼らは、5月11日の佐賀公演を皮切りに、大阪、東京2公演、新潟、長野、埼玉大宮の7公演を展開中です。
プログラムは3種ありますが、いずれのプログラムにも、辻井伸行さん(1988年生まれ)のピアノ協奏曲が含まれ、ラフマニノフの2番、または3番を独奏されます。このコンビは、BBCプロムスで7,000人の聴衆を熱狂させたとのことで、それをそっくり日本へ持ってきた今回のツアーは、辻井さんにとっては凱旋公演に当たります。
昨5月14日の晩、サントリーホールでお聴きしたのは第2番でした。
マエストロ・インドヤンに導かれて登場した辻井さんは、屈託のないようすでピアノに向かい、実に生き生きと全身全霊を傾けて、よくお手のうちに入った2番を聴かせてくださいました。ソリスト・アンコールは前奏曲『鐘』。
終わると、インドヤンさんの背中につかまって、にこにこされながら袖に入られます。インドヤンさんも心得たもので、辻井さんに背中を貸すのが嬉しそうです。とてもよい信頼関係を築かれているのがよくわかり、それが演奏にも反映されているとつくづく思いました。辻井さんという方は、コミュニケーション取りの名人なのです。
オーケストラのみの曲は、ややめずらしい、ルーセル:『バッカスとアリアーヌ』第2組曲と、ショスタコーヴィチの交響曲第5番。非常にパワフルなオーケストラでした。
オーケストラ・アンコールは、プロコフィエフのバレエ音楽『シンデレラ』より、『幸福への旅立ち」。
2024年5月15日記
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