本日5月13日夕刻、サントリーホール・ブルーローズにおいて、第55回サントリー音楽賞、第23回佐治敬三賞 授賞式とレセプションがございました。1969年制定のサントリー音楽賞は、毎年、わが国の洋楽の発展に最も顕著な功績のあった個人、または、団体に贈られる賞で、今回は作曲家の近藤譲氏に贈られました。
近藤譲氏の受賞の言葉によりますと、従来の音楽作品は、作曲者が意味と構造を決定して発信し、聴き手はそれを理解して聴きとるものであったけれども、聴き手の側の受け止め方を主軸とした音楽作品を作ったらどうなるのか、それを50年間、ずっと追及してきて、それを評価していただけて嬉しい、とのことでした。 つまり、近藤氏の目指すものは、聴き手が形を決定する音楽だということで、それを具体的に弾き示してくださったのが、近藤作品の演奏スペシャリスト、井上郷子さんによる、「ギャマット」「間奏曲」のピアノの生演奏でした。
聴き手が何を受け取っても自由、というお言葉に甘えて、空想力を働かせながらお聴きするのは、こう聴かねばならぬ、この構造を理解しないといけない、という掣肘から解き放たれて、とてもリラックスした気分になれます。
近藤氏は、そのことを半世紀も実践してこられたわけで、その迷いのないのひたすらな歩みに、共感を覚えました。井上さんの演奏してくださった2曲のピアノ独奏曲の1曲目は、水 泉、せせらぎ、を感じ、2曲目は、木々、林、木漏れ陽を感じました。
第23回佐治敬三賞は、安野太郎ゾンビ音楽「大霊廟Ⅳ-音楽崩壊」公演に贈られました。
2024年5月13日記
近藤譲氏の受賞の言葉によりますと、従来の音楽作品は、作曲者が意味と構造を決定して発信し、聴き手はそれを理解して聴きとるものであったけれども、聴き手の側の受け止め方を主軸とした音楽作品を作ったらどうなるのか、それを50年間、ずっと追及してきて、それを評価していただけて嬉しい、とのことでした。 つまり、近藤氏の目指すものは、聴き手が形を決定する音楽だということで、それを具体的に弾き示してくださったのが、近藤作品の演奏スペシャリスト、井上郷子さんによる、「ギャマット」「間奏曲」のピアノの生演奏でした。
聴き手が何を受け取っても自由、というお言葉に甘えて、空想力を働かせながらお聴きするのは、こう聴かねばならぬ、この構造を理解しないといけない、という掣肘から解き放たれて、とてもリラックスした気分になれます。
近藤氏は、そのことを半世紀も実践してこられたわけで、その迷いのないのひたすらな歩みに、共感を覚えました。井上さんの演奏してくださった2曲のピアノ独奏曲の1曲目は、水 泉、せせらぎ、を感じ、2曲目は、木々、林、木漏れ陽を感じました。
第23回佐治敬三賞は、安野太郎ゾンビ音楽「大霊廟Ⅳ-音楽崩壊」公演に贈られました。
2024年5月13日記
コメント