朝日新聞東京本社に別棟にある、浜離宮朝日ホールのランチタイム・コンサート・シリーズが20周年を迎え、その記念コンサートとして、初回ご出演の江口玲さんのピアノ・リサイタルが、本日111月17日の11:30より開かれました。ピアノは、タカギ・クラヴィア所有の1887年製ニューヨーク・スタインウェイ。
かのホロヴィッツがカーネギーホール・デビュー時に弾いた楽器で、めぐりめぐって日本にやってきて、どこかのレストランに鎮座していたそうです。それを、ホロヴィッ来日時に名チューナーのフランツ・モアが見出し、ホロヴィッツに知らせ、再会を果たした、という歴史的物語をひめた、ウォルナット系のコンサート・グランドです。
江口さんはこのホールでリサイタルをされるときは、しばしばこのピアノを弾かれます。
しかも、本日のコンサートは、20年前のコンサートと全く同一のプログラムを組まれました。
幕開けはバッハの平均律1巻のハ長調プレリュードとフーガ。
次いで、ニューヨーク・スタインウェイを愛奏した二人のピアニスト、ヨーゼフ・ホフマン、シューラ・チェルカスキーの作品。前者は『夜想曲』、後者は『悲愴前奏曲』。この2曲は、ホフマンとチェルカスキーの作曲家としての力量と個性を物語るとともに、このニューヨーク・スタインウェイの古風な響きとよくマッチして、往年にタイムスリップする思いがいたしました。
そのあと、リストを3曲。『ペトラルカのソネット』104、123、『ラ・カンパネッラ』。
後半はオール・ショパン。中でも、マズルカでたどるショパンの生涯風に、作品番号なしの初期マズルカから、最後のマズルカまで、年代順に弾いてくださったマズルカ7曲と、スケルツォ3番が圧巻でした。
最後に『別れのワルツ』と『別れの曲』。
アンコールも、20年前と同じに、ショパン=リストの『献呈」。
2024年1月17日記
かのホロヴィッツがカーネギーホール・デビュー時に弾いた楽器で、めぐりめぐって日本にやってきて、どこかのレストランに鎮座していたそうです。それを、ホロヴィッ来日時に名チューナーのフランツ・モアが見出し、ホロヴィッツに知らせ、再会を果たした、という歴史的物語をひめた、ウォルナット系のコンサート・グランドです。
江口さんはこのホールでリサイタルをされるときは、しばしばこのピアノを弾かれます。
しかも、本日のコンサートは、20年前のコンサートと全く同一のプログラムを組まれました。
幕開けはバッハの平均律1巻のハ長調プレリュードとフーガ。
次いで、ニューヨーク・スタインウェイを愛奏した二人のピアニスト、ヨーゼフ・ホフマン、シューラ・チェルカスキーの作品。前者は『夜想曲』、後者は『悲愴前奏曲』。この2曲は、ホフマンとチェルカスキーの作曲家としての力量と個性を物語るとともに、このニューヨーク・スタインウェイの古風な響きとよくマッチして、往年にタイムスリップする思いがいたしました。
そのあと、リストを3曲。『ペトラルカのソネット』104、123、『ラ・カンパネッラ』。
後半はオール・ショパン。中でも、マズルカでたどるショパンの生涯風に、作品番号なしの初期マズルカから、最後のマズルカまで、年代順に弾いてくださったマズルカ7曲と、スケルツォ3番が圧巻でした。
最後に『別れのワルツ』と『別れの曲』。
アンコールも、20年前と同じに、ショパン=リストの『献呈」。
2024年1月17日記
コメント