昨晩10月24日のサントリーホール公演、マケラ指揮、オスロ・フィルのBプログラムは、シベリウスの交響曲第2番と第5番、というプログラムでした。前半の第2番、冒頭の弦のやわらかな和音動機からして北欧の深い森へと誘われるような温もりと神秘感があり、クラリネットとオーボエの歌も晴れ晴れとして伸びやかです。第2楽章では幻想的なが雰囲気が醸され、スケルツォ楽章からフィナーレへの突入部は、十分に盛り上げられ、期待感を最高潮に高められて、まことに感動的でした。
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 第5番は第2番ほどポピュラーではありませんが、マケラの演奏はとてもわかりやすく、曲の構成をやさしく解きほぐし、自然な流れをつくりながら聴きどころを照らし出してくれるものでしたので、こちらも、いかにもシベリウスらしい名作だと痛感いたしました。
 16型、通常配置。コンサートマスター(ミストレス)は、Aプログラムのときに脇におられたほうの女性と交代しておられました。よくみれば、1プルトの8名は、ヴィオラの脇の1名の男性を除き、7名まで女性でした。その分、金管はもとより、木管にも、男性が多めのようです。
 ともあれ、ご自分の音楽をあれほどまでに齟齬なくオーケストラに伝えることのできるマケラさん、それをしっかりと受け止めるオーレストらに驚きました。最強コンビとお見受けしました。
 カーテンコールで、マケラさんは少しだけお話されました。
 ほとんど聞き取れませんでしたが、「レンミンカイネン」という単語だけははっきりわかりましたので、一安心。
 アンコール曲は、やはり『レンミンカイネンの帰郷』でした。
 フィンランドの伝説の若者、レンミンカイネンは旅に出て、ボヒョラの乙女への求婚課題を達成するためにトゥオネラ川の白鳥を射ようとしたとき、敵の手にかかって四肢をバラバラにされ川に流されますが、母親が鍛冶屋につくってもらった特製熊手でそれをかき集め、呪文と膏薬で彼を蘇生させます。
 これは、甦ったレンミンカイネンが勇ましく帰郷する時の、凱旋行進曲風の音楽で、上記の物語をもととする『4つの伝説曲』の最終曲。アンコールにふさわしく、大太鼓やタンブリンやシンバル、鐘の入る、景気の良い1曲です。
 これでマケラ、オスロ・フィルの東京公演、静岡、名古屋、大阪公演はすべて終わり、あとは26日の熊本公演のみとなりました。
                                 2023年10月25日記