大藤莞爾さんは2005年東京生まれ。もうすぐ18歳になられるそうですが、現在まだ、満17歳のチェンバリストです。それだけでもうびっくり。半信半疑で、昨晩『紀尾井明日への扉』という若手発掘シリーズに伺いました。
 ご経歴を引用いたしますと、「6歳よりピアノを始め、8歳の時に古楽に出会い、クラヴィコード、チェンバロに触れる。2016年、オランダ、バッハ協会主催のバッハ全曲演奏プロジェクト"All of Bach"のインヴェンション・プロジェクトのメンバーに選出され、ユトレヒトでの公開収録演奏会に出演した。……現在に至るまで6年間に亘り、121本に上る演奏動画をYouTube上に公開し、精力的な発信を続けている」
 昨晩のコンサートを聴くまで、まったく存じ上げない方でした。
 8歳で古楽に開眼された、という並外れた感性、その音楽的好奇心を大歓迎してすぐに古楽器に励むことのできる環境を整えたご両親の努力。それに応えてぐんぐんと才能を伸ばしたご本人の向上心。これらが実を結ばれたのでしょう。
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 このような早熟の才能が出現され、またそれが世の人々の目と耳に止まりやすい発信環境が普通に整っていて、ご本人がそれを難なく活用されていることにもあらためて感嘆いたしました。  
 公演評は『音楽の友』次号に書かせていただきますので詳述は避けますがが、一言だけ申しあげると、チェンバロという楽器を無理なく自然体でご自分の表現手段としていらっしゃる、と感じました。
                                     2023年6月9日記