昨日、上野優子さんのプロコフィエフ・ピアノソナタ全曲演奏会シリーズ第4回を聴かせていただきましたところ、上野さんご自身による、ソナタ第6番の曲目解説に、祖国復帰後のプロコフィエフの人生とその中で書かれた後期のソナタへの記述がございました。ほんの少し前までは、なかなか、書かれなかった内容です。それを読ませていただき、前々からわたくしの心の裡で霧の晴れなかった、作曲家の二人の妻、リーナさんと、ミーラさんへの思いが改めて甦り、この三人の方たちの愛憎劇、運命への哀惜の情が渦巻いております。
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 これは、最初の妻で、結局は真の妻であったスペイン生まれ(父親はスペイン人、母親はウクライナ人)の歌手、リーナ・プロコフィエヴァさんと彼女との間の二人の息子さんと共に撮影した、一家が幸せだったころの家族写真です。なぜ、この温かな愛情いっぱいのご家族が崩壊し、リーナさんと二人の息子さんたちがあれほどの辛酸を嘗めなければならなかったのか・・・・。
 なんと申し上げてよいのか、ことは、一筋縄では捕えきれませんが、一人の男と二人の女、そして、恐ろしすぎる政治体制と、この方たちの希求した芸術と愛の、やりきれない物語と申しますよりも、おそらくは史実に近いと、わたくしが認識しております状況を何日かに分けて、これから振り返ってみたいと存じます。ここに書きましたことに、事実誤認等がございますれば、コメント欄から、ご指摘くださいませ。
                                2023年4月20日記