昨日3月29日の晩は東京オペラシティコンサートホールで、名古屋フィルの東京特別公演を聴かせていただきました。指揮は同フィル、音楽監督の小泉和裕マエストロ。コンマス席には、長らく東京フィルのコンマスを務められ、現在は名古屋フィル首席客演コンサートマスターの荒井英治さんがついておられました。
曲目は、ベートーヴェンの交響曲第1番、第3番『英雄』。
潔い2本勝負です。
第1番のときから、冒頭の回りくどい開始部、フィナーレの一音ずつ増やしていくオクターヴ階段昇りなど、まことにじっくりと丁寧につみあげられていき、曲の姿かたちが、まるでレントゲン写真に写したようにあきらかとなる、おそろしいほど分析の行き届いた演奏であることに爽快感を覚えました。
そして『英雄』がこれまた、悠揚迫らざる、スケールの大きな演奏でした。ことに第2楽章の葬送行進曲は、ここまでテンポを落として、何か問題が見えたら大変では、こちらがはらはらするほどゆっくりとした歩みでしたが、そんな余計な心配は無用の風格に満ちた『エロイカ』でした。
アンコールなし。
お見事な見識です。
2023年3月30日記
曲目は、ベートーヴェンの交響曲第1番、第3番『英雄』。
潔い2本勝負です。
第1番のときから、冒頭の回りくどい開始部、フィナーレの一音ずつ増やしていくオクターヴ階段昇りなど、まことにじっくりと丁寧につみあげられていき、曲の姿かたちが、まるでレントゲン写真に写したようにあきらかとなる、おそろしいほど分析の行き届いた演奏であることに爽快感を覚えました。
そして『英雄』がこれまた、悠揚迫らざる、スケールの大きな演奏でした。ことに第2楽章の葬送行進曲は、ここまでテンポを落として、何か問題が見えたら大変では、こちらがはらはらするほどゆっくりとした歩みでしたが、そんな余計な心配は無用の風格に満ちた『エロイカ』でした。
アンコールなし。
お見事な見識です。
2023年3月30日記
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