本日、サントリーホールで東京都交響楽団 プロムナートコンサートNO.401を拝聴いたしました。指揮は大野和士マエストロ。前半にバルトークの「舞踏組曲」とピアノ協奏曲第1番。後半にラヴェル「クープランの墓」、ドビュッシー「海」という重めのプログラムです。もっともおもしろく聴かせていただいたのは、フランスのピアニスト、ジャン=エフラム・パウゼさんをソリストとするバルトークのピアノ協奏曲第1番でした。
舞台転換のときに、パーカッションをステージ前方に持ってきたので、あらまあ、と思っておりましたら、ソロのピアノの下手側をパーカッションが取り囲み、ピアノの湾曲ラインの奥となり、つまり、上手側のお隣に、ティンパニが並びました。
この、ティンパニをピアノと並べよ、という指示は、バルトーク自身によるものでしたのに、長いこと、楽譜に印刷されていなくて、実演でも、ティンパニ、その他パーカッションはステージ奥に置かれていたのを、近年、この形に復元されたものだということでした。
曲の序奏冒頭では、ピアノ、ティンパニ、金管が執拗に同じ音を繰り返しますので、ステージ最前方にティンパニが陣取って力強く鳴らすさまは音響的にも視覚的にも非常に迫力があり、演奏効果満点でした。この箇所ではピアノ自体も打楽器的に用いられているため、このような配置にすると、バルトークの狙いがはっきりするようです。
荒々しい響き、不協和音にみちたこの難曲を、パウゼさんはどこかエレガントな雰囲気も感じさせながら、鮮やかに聴かせてくださいました。
曲の初演は1927年7月1日。フランクフルトの国際現代音楽協会の演奏会において。同協会管弦楽団を指揮したのは、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー。下稽古をつけたのは、ヤッシャ・ホーレンシュタインだったということです。
2023年3月21日記
舞台転換のときに、パーカッションをステージ前方に持ってきたので、あらまあ、と思っておりましたら、ソロのピアノの下手側をパーカッションが取り囲み、ピアノの湾曲ラインの奥となり、つまり、上手側のお隣に、ティンパニが並びました。
この、ティンパニをピアノと並べよ、という指示は、バルトーク自身によるものでしたのに、長いこと、楽譜に印刷されていなくて、実演でも、ティンパニ、その他パーカッションはステージ奥に置かれていたのを、近年、この形に復元されたものだということでした。
曲の序奏冒頭では、ピアノ、ティンパニ、金管が執拗に同じ音を繰り返しますので、ステージ最前方にティンパニが陣取って力強く鳴らすさまは音響的にも視覚的にも非常に迫力があり、演奏効果満点でした。この箇所ではピアノ自体も打楽器的に用いられているため、このような配置にすると、バルトークの狙いがはっきりするようです。
荒々しい響き、不協和音にみちたこの難曲を、パウゼさんはどこかエレガントな雰囲気も感じさせながら、鮮やかに聴かせてくださいました。
曲の初演は1927年7月1日。フランクフルトの国際現代音楽協会の演奏会において。同協会管弦楽団を指揮したのは、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー。下稽古をつけたのは、ヤッシャ・ホーレンシュタインだったということです。
2023年3月21日記
コメント