萩谷由喜子のブログ

音楽評論家・萩谷由喜子が音楽話題や日々の所感を綴っています。

2025年06月

 本日6月30日、東京オペラシティコンサートホールで、山田和樹指揮 バーミンガム市交響楽団 日本公演をお聴きしました。イギリスのバーミンガムから、音楽監督の山田さんに率いられて日本に来てくださったバーミンガム市交響楽団は、エンタテイメント性豊かな、爆発的なオ…
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 本日6月29日は入賞者ガラ・コンサートがありました。 第3位の天野薫さんは、セミ・ファイナルで弾かれたモーツァルトのト長調協奏曲、第2位のクリチコさんはラフマニノフの第3番、第1位のウクラインスカヤさんは、チャイコフスキーをのびのびと演奏されました。 おめでと…
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 本日6月28日、仙台国際音楽コンクール・ピアノ部門のファイナル審査がすべて終わり、19:30からの表彰式で、結果が発表されました。 写真は左から、第6位ニコヴィッチさん、第4位ガストさん、第2位クリチコさん、第1位ウクラインスカヤさん、第3位天野薫さん、第5位島多さ…
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 仙台国際音楽コンクール ピアノ部門ファイナルは、6月27日に2日目の審査がおこなわれ、4名の出場者が演奏しました。■ヤン・ニコヴィッチ     2001年クロアチア生まれ  モーツァルト 第20番ニ短調■天野薫           2013年日本生まれ     モーツ…
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  6月14日に予選の始まった、仙台国際音楽コンクールのピアノ部門ファイナルが、6月26日よりスタートいたしました。ヴァイオリン部門のファイナルを取材いたしましたのに続き、ピアノ部門も取材することになり、仙台に来ております。  ファイナル進出者は6名で、日本人は…
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 我が国の洋楽振興を目的として、その前年度に、洋楽文化の発展に最も功のあった個人、または団体を顕彰する「サントリー音楽賞」の第56回と、我が国で前年度に実施された音楽を主体とする公演のうち、もっともチャレンジ精神に富み、かつ公演水準の高い優れた公演に贈られ…
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 イリーナ・メジューエワさんが2024年9月7日にびわ湖ホールで開催されたピアノ・リサイタルのライヴ録音盤が届きました。早速お聴きして、ライヴ盤らしい臨場感にまず、わくわくいたしました。曲間の間あい、一曲一曲への気迫、曲が変わるたびに気持ちを切り替えて作品と向…
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 1989年テルアビブ生まれの首席指揮者、ラハフ・シャニに率いられたロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団が来日しています。昨晩(6月23日)、ミューザ川崎シンフォニーホール公演を拝聴いたしました。ピアノのソリストに、2021年ショパン国際ピアノ・コンクールの優勝者…
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 本日6月23日は、「沖縄慰霊の日」です。第二次大戦末期、沖縄は、日本軍とアメリカ軍の激烈な地上戦の舞台となり、多くの無辜の住民がその巻き添えとなって命を落としました。正確な数はいまだに不明で、調査資料、調査年によってまちまちですが、本日付の「琉球新報」には…
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 6月7日にスタートしたサントリーホール チェンバーミュージックガーデン2025が、本日、22日、盛況のうちに閉幕しました。最終日は「CMGフィナーレ2025」と銘打った総集編のような長尺公演で、これまでの出演者たちの大半が入れ代わり立ち代わりステージに登場し、それぞれ…
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 早いもので、今年の夏至を迎えました。夏至の前夜の6月20日、ヘーデンボルク・トリオのサントリーホール公演をお聴きしました。2日前の紀尾井ホール公演とは異なり、ベートーヴェンの「大公」、シユーベルトの2番、というプログラムを実に気品に満ちて演奏されました。こと…
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 1996年フィンランド生まれのクラウス・マケラは、2021年からパリ管弦楽団の音楽監督となり、2022年10月に同管と来日して、ドビュツシー『海』、ラヴェルのピアノ協奏曲や「ボレロ」、ストラヴィンスキー『春の祭典』、『火の鳥』等に刺激的な演奏を聴かせました。そのマケ…
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 シューマン3兄弟+お友だちのヴィオリストで結成する「シューマン・クァルテット」に対して、長男のウィルフリート和樹さんがヴァイオリン、次男のベルンハルト直樹さんがチェロ、三男のユリアン洋さんがピアノを担当する兄弟トリオが「ヘーデンボルク・トリオ」です。どち…
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 前にも書きました、シューマン・クァルテットのベートーヴェン・サイクルが、昨晩、第5回を迎えました。1曲目は、作品18の6曲を順番に1曲ずつ、おいたので、第5番op.18-5イ長調です。この曲は、代3楽章の変奏曲が大きな比重を占めます。彼らはこの楽章を自由闊達に展開し、…
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 昨晩、サントリーホールで開催されたパシフィック・フイルハーモニア東京の定期演奏会に、ピアニストのBUDOさんが登場され、園田隆一郎マエストロの指揮で、ラフマニノフの2番のコンチェルトを独奏されました。悠揚迫らざる独特の芸風で、第2楽章など、たっぷりと歌われ、…
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 ニコロ・パガニーニ、と言えば、ヴァイオリン音楽史上不世出のヴァイオリニスト、というよりも、ほとんど神格化された存在です。彼の生地、イタリアのジェノヴァでは、パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールが長らく開催されていて、今年の10月14日から26日まで、その第5…
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 本日(6月15日)、13:30より、日本製鉄紀尾井ホールを会場として、ヴァイオリンの原田幸一郎先生の「80歳記念コンサート」が開催されました。桐朋学園に学ばれたのち渡米、ジュリアード音楽院でポール・マカノヴィッキー、ドロシー・ディレイ、イヴァン・ガラミアンに師事さ…
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 今年も、初夏の爽やかな風とともに、サントリーホールチェンバー・ミュージック・ガーデンの季節がやってきました。この室内楽フェスティバルの呼び物は、毎年各国から迎える実力派カルテットによる、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲シリーズです。 今回はドイツのシュ…
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 世界史の授業で、グーテンベルクの活版印刷技術の発明、は、人類の一大事件であったことを、わたしたちは習いました。ドイツのマインツに、上流階級の商人の息子として生まれたヨハネス・グーテンベルク(1398~1468)は、1439年頃にヨーロッパで初めて、活字を用いた印刷を…
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 昨晩(6月11日)、日本製鉄紀尾井ホールで、おそらく世界最高峰のハープ奏者、グザヴィエ・ドゥ・メストレさんのソロとアンサンブルによる贅沢なリサイタルを拝聴いたしました。メストレさんは1973年フランス生まれ。9歳からハープをお稽古して、16歳でパリ・国際ハープコン…
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