萩谷由喜子のブログ

音楽評論家・萩谷由喜子が音楽話題や日々の所感を綴っています。

2025年04月

 本日4月30日、18:30より紀尾井ホールで開催された「M for M」主催コンサートを聴かせていただいてまいりました。このコンサートは、2年前の2023年4月に、白血病のために、春秋に富む21歳の若さで旅立たれたチェリスト、山本栞路(かんち)さんを偲ぶ催しです。 でも、それ…
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 ピアニスト、東京芸術大学教授の伊藤恵さんが毎年この同じ日、4月29日の昭和の日に、同じ会場、紀尾井ホールで催される恒例の『春をはこぶコンサート ふたたび』を本日、拝聴してまいりました。いつもながら、周到に組み立てられたプログラムです。 1曲目はベートーヴェ…
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 今年もラ・フォル・ジュルネ・ジャパンで2つほど、講演会を依頼されておりまして、今日はその一つの準備に集中して過ごしました。5月5日、13:30からD7で開催される「333」公演の事前レクチャーとして、同日11:00~12:00にお話いたします。題して『フランス6人組とエッフェ…
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 日本フィルのフレンド・オブ・JPO(芸術顧問)広上淳一マエストロが名作オペラを演奏会形式で案内する『オペラの旅』シリーズの第1回が、4月26日と27日の2公演、サントリーホールで上演されました。本日27日、2公演目を拝見してまいりました。 広上マエストロは、2023年5月…
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 西洋オペラを専門とする藤原歌劇団と日本オペラを専門とする日本オペラ協会の2つの部門からなる、公益財団法人「日本オペラ振興会」が、今年度から両部門の統括運営に移行しました。総監督は、これまで日本オペラ協会の監督だった郡愛子先生です。この運営形態による第一弾…
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 先週、小平楽友サークル講座で、今年が生誕150年モーリス・ラヴェルの二つのピアノ協奏曲を、それぞれ、2人のピアニストの独奏映像で鑑賞するという大冒険を無事に終えたところですが、ちょうど今月の東京フィルは、舘野泉先生をソリストとするラヴェルの『左手』を含むプ…
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 毎年、来日公演をおこなう「トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン」は、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とウィーン国立歌劇場のメンバーを中心として特別編成された、30人規模の室内オーケストラです。ウィーン・フィルの名コンマス、フォルクハルト・シュトイさ…
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 4月22日、14:00より、王子の北とぴあ14階カメリアホールで、第37回ミュージックペンクラブ賞授賞式が開催されました。ミュージックペンクラブ・ジャパンは、「クラシック」「ポピュラー」「オーディオ」の三分野の音楽関係の言論・執筆活動に携わっている評論家、ミュージ…
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 4月21日、サントリーホールで開催された、読響第647回定期演奏会を聴きました。今月、東京春音楽祭で演奏会形式『蝶々夫人』、4月16日の名曲シリーズで、ゲニューシャス独奏、ブラームスのピアノ協奏曲第一番、ベートヴェン『運命』を振られたばかりの、オクサーナ・リーニ…
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 昨4月20日、サントリーホールで、佐渡裕指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団 バーンスタイン:交響曲第3番『カディッシュ』を聴きました。バーンスタインのオリジナル・テキストによる演奏で、語り手は女優の大竹しのぶさん・ソプラノ独唱は高野百合絵さん。合唱は晋友…
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 4月19日、午後3時より東京オペラシティ・コンサートホールで開かれたバッハ・コレギウム・ジャパン 『マタイ受難曲』に、ミュンヘン音楽大学修士課程修了後、ベルリンを拠点に活躍の場を広げているテノール、吉田志門さんがエヴァンゲリスト・デビューを果たされました。…
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 イリーナ・メジューエワさんのショパン、新録音シリーズのリリースがハイ・ピッチで進んでいます。第一弾の『エチュード27曲』が2023年の9月、第二弾の『バラード&即興曲』が、2024年の3月,第三弾のの『プレリュード集』が2024年の6月、そのあとはほぼ2カ月に一点のペース…
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 3月半ばから始まった、東京・春・音楽祭2025も閉幕に近づく中で、本日、4月18日は、呼び物公演の一つ、ヨハン・シュトラウス2世『こうもり』演奏会形式がございました。1825年生まれのシュトラウス2世は今年が生誕200年。ウィンナ・ワルツの大作曲家ですが、壮年期に入って…
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 4月16日、サントリーホールで開催された読響第681回名曲シリーズは、先日東京春音楽祭の演奏会形式『蝶々夫人』で読響で振ったばかりのオクサーナ・リーニフが指揮台に立ち、ルーカス・ゲニューシャス独奏のブラームス・ピアノ協奏曲第1番とベートーヴェンの交響曲第5番を…
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 本日は、小平楽友サークル講座の開催日でした。2025年前期は「今年が記念年の音楽家と音楽」vol.1を継続中です。これまでに、生誕200年のヨハン・シュトラウス2世物語、同、オペレッタ『こうもり』(カルロス・クライバー指揮、オットー・シェンク演出)、生誕150年のフリッ…
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 4月14日、13:30開演の東京オペラシティ アフタヌーン・コンサート・シリーズ2025~2026  《オペラ「カルメン」~愛・燃ゆる》を拝見しました。メゾソプラノの林美智子さんプレゼンツによる「カルメン」ダイジェスト公演とばかり思って出かけましたら、それは後半に上演さ…
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 もう2日前のことになりますが、4月12日の夜、東京春音楽祭公演の一環として東京文化会館小ホールで開催された「アナ・チュマチェンコと仲間たち」公演を聴いてまいりました。Ana Chumachencoは、1945年イタリアのパドヴァ生まれのヴァイオリニストで、ミュンヘン音楽大学の…
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 昨日、日本フィルの演奏会でリープライヒ指揮、アイヴス『答えのない問い』をお聴きした話を書き、スフィンクスの謎かけを思い出したと書きました。スフィンクスの謎かけ「最初は四本足、次に二本足、最後に三本足の生き物とは」の答えは、皆様、すぐおわかりのように、「…
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 本日4月11日の昼公演は、日本フィル定期を拝聴いたしました。バレンシア交響楽団の首席指揮者兼音楽監督の任にある、ドイツ生まれのアレクサンダー・リプライヒさんが、前半と後半で全く異なる二つのお顔を見せてくださいました。 前半は、ハイドンの交響曲第79番へ長調と…
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 本日4月11日は、東京文化会館大ホールで、リッカルド・ムーティ指揮・東京春オーケストラ演奏会を拝聴いたしました。ムーティさんは、1941年7月28日生まれの84歳。ずーっと、この東京春音楽祭にご出演ですが、つねに若々しくダンディな外見だけではなく、それを反映させた…
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