萩谷由喜子のブログ

音楽評論家・萩谷由喜子が音楽話題や日々の所感を綴っています。

2023年10月

  昨10月30日、熊本県立芸術劇場大ホールを会場としてジュディッタ・パスタ記念熊本復興国際オペラ歌手コンクールの本選が公開コンサートの形で開催されました。10名のファイナリストの方たちが熱唱を繰り広げた結果、次の方たちが第一位、第二位、第三位を受賞されました。…
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 本日は日曜日。コンクールは一日お休みでした。阿蘇の雄大な山並みを見てまいりました。南阿蘇ではコスモスが真っ盛り。お天気に恵まれた上に、噴火の警戒サインが黄色ということで、呼吸器等の持病がない者は、河口まで行くことが許されていました。  大自然に英気を養…
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  本日(10月28日)、コンクールの第二次審査が終わり、得点の合計数に基づく審査員一同の協議の結果、本選進出者10名が次のように決まり、18:00すぎに、予選会場に張り出されました。表の向かって右端の数字は、ご本人たちによるくじ引きで決まった、本選の演奏順です。本…
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  10月26日、27日の2日間にわたって行われた、ジュデッタ・パスタ記念熊本復興国際オペラ歌手コンクール 第一次予選の結果が昨日16:00過ぎに発表されました。この発表で初めて、参加者の方々のお名前が審査員にもあきらかにされました。 第一次予選の審査は、エントリー・…
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 今朝の熊本は一応、晴れながら、昨日より雲が多いと思っておりましたら、先ほど雷雨がございました。今は収まっていますが、お天気が変わりやすいようです。 さて、コンクール第一次予選は、昨日と本日の2日間にわたっています。 昨日聴かせていただいた印象では、みなさ…
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 昨10月25日より、熊本市に来ております。熊本市の今朝はまずまずの秋晴れ、ここ数日来好天が続いたそうで、空気は澄んで爽やかです。ホテルの窓からのぞむ山並みはまだほとんど深緑色ですが、目を凝らすと、黄褐色に色づきかけたあたりも見いだせました。 本日から、ジュ…
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 昨晩10月24日のサントリーホール公演、マケラ指揮、オスロ・フィルのBプログラムは、シベリウスの交響曲第2番と第5番、というプログラムでした。前半の第2番、冒頭の弦のやわらかな和音動機からして北欧の深い森へと誘われるような温もりと神秘感があり、クラリネットとオ…
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 クラウス・マケラは1996年1月17日フィンランド生まれ、シベリウス・アカデミーに学んだチェリスト、指揮者で2020年からオスロ・フィルの首席指揮者、2021年からパリ管弦楽団の音楽監督を務めています。さらに2022年からロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団のアーティスティッ…
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 昨日10月22日が、フランツ・リストさまのお誕生日であったことは昨日の記事に綴ったところですが、その後に出掛けた、日本フィルのサントリーホール、名曲コンサートでショパンのホ短調協奏曲を独奏なさった亀井聖矢さんが、アンコールとして、マズルカop.59-3を弾かれた後…
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 10月22日は、わたくしの大尊敬する、フランツ・リストさま(1811-1886)のお誕生日です。本日の東京がさわやかな秋晴れとなりましたことを嬉しく思います。 19世紀のスーパースター、フランツ・リストさまは、1811年10月22日、ウィーンの南南東70~80キロに位置する、当時…
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 昨10月20日の晩、サントリーホールで開催された東京都交響楽団第984回 定期演奏会Bシリーズでは、終身名誉指揮者の小泉和裕マエストロが指揮台に立ち、前半にブラームス『ハイドンの主題による変奏曲』、後半にブルックナーの2番を振られました。 小泉マエストロは、小節…
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 10月19日の晩は、東京オペラシティコンサートホールで、1967年ギリシャ生まれのヴァイオリニスト、レオニダス・カヴァコスさんのリサイタルを聴きました。ギリシャ出身の国際的アーティストというと、マリア・カラスを思い出します。  アテネの音楽一家に生まれたカヴァコ…
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 10月の東京フィルハーモニー交響楽団定期演奏会は、指揮台に、日本デビューとなるフランスの女性指揮者クロエ・デュフレーヌさんを迎えました。デュフレーヌさんは2021年にブザンソン国際指揮者コンクール、及び、マルコ指揮者コンクールにダブル入賞され、優勝者なしの前…
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 昨10月17日の晩、サントリーホールで開催された読売日本交響楽団第632回定期演奏会で、同団常任指揮者のマエストロ・セバスティアン・ヴァイグレが、ハンス・アイスラー(1898-1962)の『ドイツ交響曲』の日本初演を実現されました。 ハンス・アイスラーはライプツィヒ生ま…
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 今日はフレデリック・ショパンのご命日。ポーランドの首都ワルシャワで、原則として、5年に一度開催されるショパン国際ピアノ・コンクールは、この日を挟む日程ですが、近年あらたに始まった、ショパン国際ピリオド楽器コンクールの今年の第2回は、少し早めの10月14日22時…
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 昨晩10月16日の夕べ、サントリーホールで、パーヴォ・ヤルヴィ指揮 チューリヒ・トーンハレ管弦楽団の公演を拝聴いたしました。 ベートーヴェン『献堂式』序曲、2021年ショパン国際コンクールの優勝者ブルース・リウをソリストとする、ショパンのピアノ協奏曲第1番ホ短調…
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 マリア・テレジア女帝の第15子として、1755年11月2日、ウィーンに生まれたマリー・アントワネットは1770年にフランス皇太子に嫁ぎ、4年後、皇太子の即位に伴ってフランス王妃となりました。1789年に革命が勃発すると、一家でテュイルリー宮殿に軟禁され、その後、ダンブル…
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 本日、サントリーホールで開催された東京交響楽団第715回定期演奏会は、たいへん興味深いプログラムでした。指揮は音楽監督のジョナサン・ノット。前半に、マエストロ・ノット自身が編作した、交響的組曲『ペレアスとメリザンド』、後半にヤナーチェクの『グラゴル・ミサ』…
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 2023年9月から日本フィルの首席指揮者に就任したカーチュン・ウォンの定期演奏会第一弾マーラー第3番を本日10月14日午後、サントリーホールで拝聴してまいりました。マーラーを得意とするマエストロ、カーチュン・ウォンのレパートリーの中でも、第3番はことに十八番と伺い…
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 昨10月12日の晩、東京文化会館小ホールで、CD「ピアノ作品にみる山田耕筰ルネサンス』発売記念、佐野隆哉 ピアノリサイタル2023~序章~ を拝聴いたしました。佐野さんからは先頃、ご労作CD、山田耕筰ピアノ独奏曲全集をお送りいただいて、耕筰がこの分野にも少なからぬ…
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