萩谷由喜子のブログ

音楽評論家・萩谷由喜子が音楽話題や日々の所感を綴っています。

2023年03月

 3月31日は、ヨハン・セバスティアン・バッハのお誕生日。と申しましても、これは、現在、世界各国の暦の主流になっているたグレゴリオ暦に換算した日付で、誕生年1685年当時のドイツのプロテスタント諸国ではユリウス暦を用いていましたので、ヨハン・セバスティアン赤ちゃ…
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 昨日3月29日の晩は東京オペラシティコンサートホールで、名古屋フィルの東京特別公演を聴かせていただきました。指揮は同フィル、音楽監督の小泉和裕マエストロ。コンマス席には、長らく東京フィルのコンマスを務められ、現在は名古屋フィル首席客演コンサートマスターの荒…
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 東京・春・音楽祭2023の一環、イタリア・オペラ・アカデミーin 東京 vol.3 リッカルド・ムーティ指揮 ヴェルディ『仮面舞踏会』演奏会形式2公演のうち、第一夜を、昨晩3月28日の晩に、東京文化会館大ホールで拝見いたしてまいりました。 1859年2月17日にローマのアポロ…
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 昨日3月27日、サントホールの東京都交響楽団第971回 定期演奏会シリーズBにおきまして、ヴァイオリン+声 という、この方ならではの表現形態で、果敢にリゲティを演奏してくださる、パトリツィア・コパチンスカヤさんの白熱のステージを聴かせていただきました。 コパチ…
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 ホルンという楽器は、狩り場で合図のために吹いた角笛に由来するそうで、オーケストラの楽曲でも、例えば、スメタナの連作交響詩『吾祖国より』の第2曲『モルダウ』でも、モルダウ川の流れが形成されて間もなく、川岸の森での狩りの場面を描写して、角笛風の狩りの音楽が流…
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 本日3月26日、東京文化会館小ホール14:00開演の「アンドレアス・オッテンザマー&三浦謙司」演奏会を聴かせていただきました。実力派おふたりの、充実のデュオ・リサイタルです。下記のプログラムが演奏されました。 メンデルスゾーン(オッテンザマー編):無言歌集 より…
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 本日14:00より、すみだトリフォニーホールで、新日本フィルハーモニー交響楽団50周年記念演奏会として『上岡敏之のブルックナー』公演が開催されました。新日本フィルの前音楽監督、上岡敏之マエストロを指揮台に迎えた、ブルックナーの8番(ハース版)の演奏会です。 トレ…
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 今、ますます充実の季節を迎えていらっしゃる超実力派ピアニスト、小菅優さんの新しいシリーズ演奏会が昨晩のオペラシティ公演よりスタートいたしました。ソナタ・シリーズvol.1「開花」と名づけられたこのシリーズは、ピアノ音楽の根幹ともいえる、ソナタ を真正面から取…
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 本日は東京文化会館大ホールで開催された、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトⅩⅨ G.プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」を鑑賞させていただきました。指揮のディエゴ・マテウスは、このシリーズの前回に「こうもり」を振られたマエストロで、その演奏が、小澤征爾音楽塾…
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 本日、3月22日、サントリーホール18:30開演の、オーケストラ・アンサンブル金沢、東京公演を聴かせていただいてまいりました。指揮は広上淳一マエストロ。演奏曲は、前半がシューベルトの交響曲第5番と、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番、後半がベートーヴェンの交…
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 本日、サントリーホールで東京都交響楽団 プロムナートコンサートNO.401を拝聴いたしました。指揮は大野和士マエストロ。前半にバルトークの「舞踏組曲」とピアノ協奏曲第1番。後半にラヴェル「クープランの墓」、ドビュッシー「海」という重めのプログラムです。もっとも…
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 今、ヴァイオリン界で目覚しい活躍を見せている辻彩奈さんは1997年岐阜県生まれ。2016年のモントリオール国際音楽コンクール優勝を機に、モントリオール交響楽団、スイス・ロマンド管弦楽団、NHK交響楽団、東京都交響楽団などと次々に協演する一方、マルタ・アルゲリッチ、…
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 昨日、マエストロ・ムーティのお話の一端を書きましたところ、ご反響をいただきましたので、昨日書ききれなかったことを補足させていただきます。 お話のすみからすみまで、ヴェルディとイタリア・オペラへの愛に溢れ、その冒涜を決して許さない、という強い使命感が滲ん…
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 本日、3月18日19:00~、東京文化会館大ホールにて、マエストロ・リッカルド・ムーティのヴェルディ『仮面舞踏会』の作品解説特別レクチャーがございました。本日より開幕した「東京・春・音楽祭2023」の一環です。28日と30日に、このオペラの本公演がありますため、それに…
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 本日はこれから、新国立劇場『ホフマン物語』を拝見しにまいります。この作品は、ドイツ生まれのユダヤ人でフランス第二帝政時代のパリを舞台に活躍したオペレッタ王ジャック・オッフェンバック(1819-1880)が、生涯に一作でよい、シリアスなオペラを書いて死にたいと切望…
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 本夕、東京オペラシティコンサートホールで、牛田智大さんのピアノ・リサイタルを拝聴いたしてまいりました。これまでの、ショパン、リスト、あるいはムソルグスキー『展覧会の絵』などを中心とするプログラムから一歩踏み込んで、シューベルトのハ短調の『アレグレット』…
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 本日の小平楽友サークル講座では、「20世紀の名演奏家たち」第2回としてハイフェッツを採り上げました。一点の曇りもない完璧な技巧に、みなで、ため息を漏らしました。ことに、ディニーク『ホラ・スタッカート』、ハチャトゥリアン『剣の舞』、バッツィーニ『妖精の踊り』…
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 ドイツ在住のピアニスト、河村尚子さんが、第51回サントリー音楽賞を受賞され、その記念として、まず1回目の室内楽演奏会がサントリーホール・ブルーローズ開かれた記事は先日書かせていただきましたが、第2回の協奏曲演奏会が昨3月13日の晩、大ホールで開催されました。協…
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 3月15日、10:00~12:00、14年来、会場とさせていただいている小平中央公民館にて、小平楽友サークル、『20世紀の名演奏家たち』第2回、「ヤッシャ・ハイフェッツ」を開催いたします。長年、ハイフェッツのの大ファンでありますわたくしといたしましては、今回、講座メンパ…
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 本日午後、西国分寺駅至近の古民家コンサートハウス、りとるぷれいミュージック・サロンの定例コンサートに、フルートの福島明佳さんと共に出演させていただき、聴衆のみなさまの温かなお見守りにはげまされ、なんとか、弾き終えることができました。拙近刊『ウィーンに六…
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