萩谷由喜子のブログ

音楽評論家・萩谷由喜子が音楽話題や日々の所感を綴っています。

2022年06月

 本日は千代田区かがやき大学クラシック講座、シューベルト・シリーズの第3回でした。今回はシューベルトの室内楽曲に焦点を当て、ピアノ入り室内楽曲としてピアノ五重奏曲『ます』を、ピアノが入らず弦のみの純正調の響きの最高形態、弦楽四重奏曲の名作として第14番『死と…
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 本夕19:00より、東京オペラシティコンサートホールで開催された、アレクサンダー・ガジェヴさんのピアノ・リサイタルを聴いてまいりました。ガジェヴさんは1994年12月23日、スロベニア国境のイタリアの町ゴリツィア生まれ。ピアニストの両親のもと才能を伸ばし、9歳でオー…
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 二発の銃弾が世界の歴史を変えてから、今日で108年が経ちました。1914年6月28日、セルビアを訪れたオーストリア皇太子フランツ・フェルディナントと妻ゾフィーを乗せた自動車を囲む車列に、オーストリアのセルビア併合に反対する民族主義者メンバーから手榴弾が投げつけら…
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 昨日6月26日の、入賞者コンサート、そしてわたくしども取材陣にとっては、その前後の、審査委員長囲み取材、優勝者への合同インタビューのスケジュールをもって、ついに仙台国際音楽コンクールが終わり、20:31仙台発のはやぶさで、東京に戻ってまいりました。 今回のコン…
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 6月25日、仙台国際音楽コンクール・ピアノ部門ファイナル3日目の4人のコンテスタントの演奏が18:30頃に終わり、1時間10分ほど待った19:40から表彰式が始まり、その式中で、ファイナルの審査結果が発表されました。そのあと、発表記者会見、質疑応答、フォト・セッションな…
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 今回の仙台国際音楽コンクールピアノ部門で目立った点の一つは、多くのコンテスタントが、カワイのピアノを選んだことです。今おこなわれているファイナルでは、6人のファイナリストが日にちの異なる2つのステージで、性格を異にする2つの協奏曲を弾くので全部で12ステージ…
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 仙台国際音楽コンクール・ピアノ部門ファイナル取材の2日目、空き時間を利用して、午前中、榴ヶ岡榴ヶ岡八幡宮と榴ヶ岡公園まで気ままにぶらりと散歩してまいりました。「榴」の字は「つつじ」と読みます。わたくしは「躑躅」と書くことは認識しておりましたが、「榴」は初…
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 本日6月23日から、仙台国際音楽コンクールピアノ部門のファイナルが始まりました。その現地取材に来ております。今、仙台駅東口から比較的近いホテルからこのブログ記事を発信しております。さて、コンクール会場はJR仙台駅西口より地下鉄南北線で北へ6駅目、旭ヶ丘駅徒歩5…
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 本日6月22日の夜、紀尾井ホールで、ソプラノの森谷真理さんのリサイタルを拝聴してまいりました。武蔵野音楽大学と同大学院に学んだのち渡米、マネス音楽院で研鑽を積まれた森谷さんは、2006年、メトロポリタン歌劇場レヴァイン指揮のオペラ公演『魔笛』に、夜の女王の代役…
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 本夕(6月21日19:00~)、サントリーホールで、常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレ指揮読売日本交響楽団定期演奏会を拝聴いたしました。メインはブルックナー7番ですが、前プロとして、1887年ライン地方生まれルディ・シュテファンの『管弦楽のための音楽』約19分が置か…
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 昨日6月19日はサントリーホール、チェンバーミュージック・ガーデンのフィナーレでした。14:00に始まり、前半に4曲、後半に4曲の、量質共に未曽有に充実したプログラムは、途中休憩を挟んで、ちょうど17:00に終わりました。信じられないほど豪華な出演者は次の方々でござい…
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  一昨日と昨日、日本フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会の指揮台に、1972年4月以来、何と半世紀ぶりに81歳の秋山和慶先生がお立ちになり、わたくしは昨日6月18日の公演を聴かせていただきました。日本のオーケストラと日本人指揮者の間にそのような長い空白期をおいて、…
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 6月17日の夜、としま区民センター小ホールで、古典四重奏団の『音楽が見える』レクチャー付きコンサート第32回『ハープとセリオーソ』を聴かせていただきました。このシリーズは、チェロの田崎瑞博さんが作曲家でもあることから、演奏作品に関して非常にわかりやすい分析的…
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  昨晩、サントリーホール、チェンバーミュージック・ガーデンの一環、アトリウム弦楽四重奏団のベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏会Ⅵ、最終回が無事終わり、ツィクルスが完結いたしました。わたくしは11日のⅣとこの最終回の2公演のみ拝聴したのですが、やはり2公演聴か…
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 千代田区九段下の、かがやきプラザで実施しているかがやき大学の、前期講座が本日より4回シリーズでスタートいたしました。今回のテーマはシューベルト。第1回の今回は、13歳からウィーンに学んだピアニスト、梯剛之さんとお仲間たちで製作なさった、『シューベルト 希望…
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 本日は小平楽友サークル講座の開催日でした。前回、ブーレーズ指揮のドビュッシー『ペレアスとメリザンド』を全幕鑑賞して時間一杯となりましたので、本日は最終幕の大詰めを復習いたしましてから、感想を述べていただきましたところ、率直なご意見を多々伺え、眼も開かれ…
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 本日6月14日は、幸田延先生の76回目のご命日でございました。わたくしは2003年iに、幸田延先生と安藤幸先生のダブル評伝『幸田姉妹』を上梓させていただき、その取材過程で、延先生の墓所にお参りいたしておりましたが、その後、久しく伺っておりませんでしたので、本日は…
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 昨日6月12日、日生劇場でロッシーニ『セビリアの理髪師を拝見してまいりました。粟國淳さん演出の、文句なしに楽しめるプロダクションです。指揮は沼尻竜典マエストロ、オーケストラは東京交響楽団です。 歌手は11日とダブルキャストで、次の方々のご出演でした。■出 演 …
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 6月11日、土曜日は、浜離宮朝日ホールで黒岩悠(はるか)さんの「Bachを弾く」と名づけられた渾身のリサイタルをお聴きし、その後、サントリーホールへ向かい、ブルーローズ(小ホール)のチェンバーミュージックガーデン公演の一つ、アナトリウム弦楽四重奏団のベートー…
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 昨晩(6月10日19:00から)、オペラシティコンサートホールで開かれた『ギドン・クレーメル×仙台フィル』コンサートを拝聴いたしました。聴きどころの多すぎるほど話題性に富んだこのコンサートの主催者は、仙台市青葉区に本社のあるアイリスオーヤマ株式会社様。同社は社会…
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