萩谷由喜子のブログ

音楽評論家・萩谷由喜子が音楽話題や日々の所感を綴っています。

2021年12月

 大晦日の本日、ミューザ川崎のシルヴェスター・コンサート、東京文化会館小ホールの「ベートーヴェン弦楽四重奏曲9曲」(途中の大フーガから)の2つのコンサートを拝聴し、すぐお隣の大ホールの「ベートーヴェン交響曲全曲演奏会」の賑わいぶりを横目で眺めながら帰途に就き…
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 昨日は、ベートーヴェンの『ピアノ協奏曲ニ長調』の話題を書きましたが、今日は『シューベルトのピアノ協奏曲』が来年の1月29日(土)にティアラこうとうで世界初演されるというニュースをお報せいたします。ソリストは田部京子さん、オーケストラは藤岡幸夫指揮の東京シティ…
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 愛知室内オーケストラとゲルハルト・オピッツさんのベートーヴェン・ピアノ協奏曲全6曲演奏会を12月27日、28日の2夜連続で拝聴いたしました。えっ、全6曲???と思われるかもしれませんが、全6曲ということになったのは、ヴァイオリン協奏曲ニ長調からベートーヴェン自身がピ…
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 モーリス・ラヴェルは、1937年の本日12月28日、62歳で神に召されました。晩年数年間の彼は、今もはっきりとは特定されていない病の進行に悩まされていました。  1932年、彼は映画会社からの依頼により、シャリアピンを主役とする映画『ドン・キホーテ』の音楽を他の音楽…
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 本夕と明日の晩の2夜に亘り、愛知室内オーケストラとゲルハルト・オピッツのベートーヴェン・ピアノ協奏曲全曲演奏会が紀尾井ホールを会場として開催されます。この秋、速いうちににゅうこくしておられたオピッツさんは、この公演を含む本来の予定演奏会の他、代演依頼もい…
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 昨日のクリスマス当日 ヴァイオリンの和波孝禧先生が長年続けておいでのクリマスマ・バッハシリーズ第29回を拝聴してまいりました。今回は、チェンバロ伴奏つきのヴァイオリン・ソナタ全6曲。チェンバロは、芸大卒業後オランダでレオンハルトに師事された名手、上尾直毅さ…
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 2017年からシカゴ・オペラ劇場の音楽監督を務めるリディア・ヤンコフスカヤさんは1986年3月26日生まれの現在35歳。全米のメジャー・オペラ・カンパニーのうち、女性の音楽監督を戴くのはシカゴのみ。この劇場にとっても、初の女性音楽監督です。 サンクトペテルブルク生ま…
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 クリスマス・イヴの本夕(12月24日、18:00開演)、サントリーホール主催のバッハ・コレギウム・ジャパン「メサイア」を拝聴してまいりました。この団体のコンサートは、先日、東京芸術劇場で鈴木優人さんの指揮によるベートーヴェンの第九を拝聴したばかりですが、今回の「メ…
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 今年の読響の第九は6公演。その一つ、12月22日のサントリーホール公演を聴かせていただいてまいりました。指揮者は当初、フランチェスコ・アンジェリコさんが予定されていましたが来日叶わず、次に依頼したアレホ・ペレスさんもまたまた入国できず、入国制限発令以前から日…
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 昨晩、東京芸術劇場でバッハ・コレギウム・ジャパンの「クリスマス・スペシャル・コンサート』を拝聴してまいりました。メイン曲はベートーヴェンの第九ですが、「クリスマス・スペシャル」と銘打たれているだけあって、前半のプログラムも多彩なアイディアの凝らされた、…
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 ミッシャ・エルマン、エフレム・ジンバリスト、ヤッシャ・ハイフェッツ、とともに「アウアー門下の四天王」と目される、ナタン・ミルシテインは、90歳のお誕生日を10日後に控えた1992年の本日、ロンドンで満89歳の生涯を閉じられました。名ヴァイオリニストをあまた輩出し…
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  本夕は渋谷区総合文化センター大和田の伝承ホールで、「わ」の会第7回コンサートを拝聴いたしました。「わ」とは、ワーグナーの「わ」。この会は、ワーグナー作品をコンサート形式で上演して、演奏家、聴衆ともに、ワーグナーへの理解を深めていこうという趣旨のもとに結…
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 本日凸版ホールで、「The Trio ヨーロッパと江戸の融合」を、たいへん面白く拝聴してまいりました。このトリオは、フルートの山形由美さん、中棹三味線の常磐津文字兵衛さん、ピアノの菅野潤さんをメンバーとして2019年に結成されたグループで、同年春にヨーロッパツアー…
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 本日、東京文化会館小ホールで、一人芝居と人形劇を融合させたオリジナル表現様式を持つスーパー・パフォーマー、平常さんの脚本、演出、美術、人形操作、台詞、そして、チェロ界のホープ、宮田大さんの音楽による、目の覚めるような舞台演劇「Hamlet ハムレット」を拝見し…
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  ベートーヴェンのお誕生日当日にあたる、昨晩12月16日は、山田和樹マエストロ指揮、篠崎史紀コンサートマスターによるNHK交響楽団演奏会に出掛け、下記のプログラムを拝聴してまいりました。グスタフ・マーラー:花の章リヒャルト・シュトラウス:4つの最後の歌ルードヴィ…
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 洗礼記憶から推定した誕生日付があっているとすれば、本日は、ベートーヴェンの251歳のお誕生日。それを記念して、前夜に当たる15日の夜、ささやかなコンサート&パーティーを催させていただきました。コンサートの演奏曲目は次の通りでございます。なぜか、ベートーヴェン…
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  以前に予告させていただいた通り、本夕、紀尾井ホールで開催されました、バルカン室内管弦楽団日本公演2021を拝聴してまいりました。ヨーロッパの火薬庫といわれたバルカンの地に、オーケストラを育てて、音楽による平和希求を叫ばれてきた柳沢寿男マエストロと同地の音楽…
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 シャツとボトムにマフラー、靴に靴下とお気に入りのコーディネイトをびしっと決めて、さあ、いよいよ、心を込めて仕立てた最高のジャケットを羽織れば、スタイリッシュな姿の完成!  と思ってジャケットを着こみますと、 「あれー、そのジャケット、厚ぼったくて、なん…
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 本日、12月12日は、新国立劇場『蝶々夫人』の最終日を辛うじて拝見させていただくことができました。12月5日、7日、10日、12日と4公演ありましたうちの最終日でした。タイトルロールは、大躍進中の中村恵理さん、ピンカートンは村上公太さん、スズキは但馬由香さん。シャー…
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