2021年08月31日 反田恭平さんがアンコールに弾いた隠れ名品、ショパンの遺作『ラルゴ』 カテゴリ: 昨日、演奏歴まだ22歳という、ベートーヴェンの最も新しく発見された楽曲をご紹介いたしましたところ、早速聴いてくださったミッシングリンクさまから、温かなコメントを頂戴いたしました。考えてみれば、ひとりの作曲家が、たとえ短い生涯であれ、人生のあらゆるシーンで… >>続きを読む
2021年08月30日 もっとも新しく世に出たベートーヴェンの楽曲は? カテゴリ: それは、1999年にイングランド、コーンウォールのペンカロウハウスで、おそらく自筆譜が発見された『弦楽四重奏曲 アレグレット ロ短調』 Gardi 16 WoO 210という小さな作品です。 1817年11月28日、ウィーンのベートーヴェンのもとを、イングランドのリチャード・フォー… >>続きを読む
2021年08月29日 1952年の今日、8月29日に、ジョン・ケージの『4分33秒』が初演されました! カテゴリ: ジョン・ケージ(1912~1992)が、遮られることのない沈黙、の音楽を着想したのは1940年代のことだったようです。当時、病院の娯楽部門で働いていたケージは、子どもの患者たちを音を立てないで楽しませる、という課題を抱えるうちにこの考えを温めるようになります。 そ… >>続きを読む
2021年08月28日 第31回芥川也寸志サントリー作曲賞選考演奏会 カテゴリ: 本日、15時より、サントリーホールを会場として「第31回芥川也寸志サントリー作曲賞選考演奏会」が始まりました。旧名称を「芥川作曲賞」といったこの賞は、サントリー音楽財団(現・公益財団法人サントリー芸術財団)が日本作曲家協議会の支援のもと、1990年に創設した賞で… >>続きを読む
2021年08月27日 反田恭平さんとFAZIOLI カテゴリ: 實川風さんと反田恭平さんを相次いで拝聴した、昨日の記事の補足をさせていただきます。お二人ともピアノがスタインウェイではなく、實川さんはベーゼンドルファー、反田さんはファツィオリという、それぞれのピアニズムに適った楽器を選んでいらっしゃったのでした。實川… >>続きを読む
2021年08月26日 實川風さんと反田恭平さんを連続して聴きました。 カテゴリ: 本日、11:30開演の浜離宮ランチタイムコンサートは、實川風(じつかわ・かおる)さんのピアノ・リサイタルでした。プログラム解説を書いていたこともございますが、久々に實川さんをぜひ聴きたいと思いましたので出掛けて拝聴し、まさに爽やかな初夏の風のような清新な演奏に… >>続きを読む
2021年08月25日 天上の音色、音の宝石のような、梯剛之さんの最新CD『ショパン&シューマン』 カテゴリ: キングインターナショナルから、8月21日リリースの梯剛之さんの最新アルバム『ショパン:ノクターン&即興曲 シューマン:クライスレリアーナ』をお送りいただいておりましたので、早く聴きたいと思いながら、昨日まではかがやき大学の講座に向き合ってベートーヴェン漬け… >>続きを読む
2021年08月24日 千代田区かがやき大学「ベートーヴェンのピアノ・ソナタ創作の旅」第4回 ハンマークラヴィーア・ソナタ カテゴリ: 九段下、九段会館のお隣にある千代田区かがやきプラザ、かがやき大学の8月講座で、ベートーヴェンのピアノ・ソナタの雄を、順に聴いてまいりまして、本日は第29番『ハンマークラヴィーア』の回となりました。本来でしたら、この後に、最後の3つのソナタが控えているわけで… >>続きを読む
2021年08月23日 細川俊夫さんのオペラ『二人静』と長唄『賤の苧環 しずのおだまき』 カテゴリ: 昨日、サントリーホールで拝見した細川俊夫氏のオペラ『二人静』に大きな感銘を受けたことを書きました。源義経の愛妾となった白拍子、静御前の悲しくも健気な物語は、義経本人の悲劇的最期に勝るとも劣らないくらい、日本人の心の琴線に触れ、涙を誘ってやまないように思… >>続きを読む
2021年08月22日 「サントリーホール サマーフェスティバル2021」、初日はいずれあやめかかきつばた、『二人静』と『大地の歌」 カテゴリ: 本日8月22日より「サントリーホール サマーフェスティバル2021」が始まりました。パリから、亡きブーレーズが1976年に創設した現代音楽を専門とする中規模アンサンブル団体「アンサンブル・アンテルコンタンポラン」を招いた6公演と、「芥川也寸志サントリー作曲賞選考演… >>続きを読む
2021年08月21日 新国立劇場のアンドロイド出演オペラ『Super Angels』世界初演を拝見しました。 カテゴリ: 本日、新国立劇場オペラ芸術監督の大野和士さんの企画、島田雅彦さんの台本、初音ミクのボーカロイドオペラ『THE END』やアンドロイド・オペラ『Scary Beauty』を手掛ける渋谷慶一郎さんが音楽を担当した異色のオペラ『Super Angels』を拝見してまいりました。 東京フィルを… >>続きを読む
2021年08月20日 『浄夜』聴き 空みあぐれば十三夜 月光のもと家路をたどる カテゴリ: このところ、夜毎にお月様が立派になられつつあります。昨晩は十三夜くらいでしょうか、もうあと2~3日で満月を迎えるかと思われるほどのお月さまでした。その月光のもと、髙橋直史指揮・大阪交響楽団によるシェーンベルクの『浄夜』を聴いたばかりの複雑な思いを胸にあた… >>続きを読む
2021年08月19日 今日はジョルジェ・エネスク、140歳のお誕生日です。 カテゴリ: 昨晩、オーケストラ・キャラバンの第2夜、角田鋼亮指揮・仙台フィルハーモニー管弦楽団の演奏会に出掛け、いまもっとも伸び盛りの若手、辻彩奈さんの独奏でラロの『スペイン交響曲』を拝聴いたしました。楽章の省略がなく、全5楽章まるごと演奏してくださったのがまず嬉し… >>続きを読む
2021年08月18日 竹澤恭子さんの圧巻のブラームス カテゴリ: 日本オーケストラ連盟主催のオーケストラ・キャラバンが昨日から東京オペラシティコンサートホールを会場にとしてスタートし、初日の昨晩は、秋山和慶指揮・日本センチュリー交響楽団の公演を拝聴いたしました。前半はヴァイオリン協奏曲、後半は交響曲第1番という、まこと… >>続きを読む
2021年08月17日 88歳のルービンシュタインの『熱情』 カテゴリ: 本日は、千代田区かがやき大学8月講座「ベートーヴェンのピアノ・ソナタ名作の旅』第3回でした。中期の後半に差し掛かって、第23番『熱情』1曲を採り上げ、聴きどころをお話いたしました。第1楽章のそこかしこに響く「運命の動機」のこと、特に、コーダの入りに一瞬の静寂… >>続きを読む
2021年08月16日 第26回宮崎国際音楽祭現地レポート2 『三浦文彰×辻井伸之』、演奏会形式オペラ『トゥーランドット』 カテゴリ: 宮崎国際音楽祭の8月14日は、15時から「三浦文彰×辻井伸之 黄金のふたり、魂のコンチェルト」と題された贅沢なコンサートが、メインホールであるアイザック・スターン・ホールで開催されました。三浦文彰さんはチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、辻井伸之さんはシ… >>続きを読む
2021年08月15日 第26回宮崎国際音楽祭現地レポート、竹田理琴乃(りこの)さんのショパン『スケルツォ第4番』 カテゴリ: 昨日9時45分羽田発の全日空2455便宮崎行に搭乗いたしました。さすがに乗客は少なく、まばらに座っておりましたので密ということはありませんでした。ただ、機内サービスは簡素化されていて、気圧の変化からお耳を守るためのキャンディーも姿を消し、機内放送聴取のためのイ… >>続きを読む
2021年08月14日 宮﨑国際音楽祭2021 カテゴリ: 宮崎県立芸術劇場の各ホールをメイン会場として開催される、宮﨑国際音楽祭に初めてお邪魔しましたのが、東日本大震災の年、2011年の5月でした。あの年は震災と原発事故の影響で外来演奏家の多くが来日不能となり、この音楽祭も開催が危ぶまれる中、徳永二男音楽監督のご… >>続きを読む
2021年08月13日 バッティ・マエストロの凄まじきヴェルディ『レクイエム』 カテゴリ: 昨晩、オペラシティコンサートホールで、東京二期会公演ヴェルディ『レクイエム』を聴いてまいりました。指揮はアンドレア・バッティストーニ・マエストロ。オーケストラは依田コンマス以下東フィルの10型。ソリストはソプラノが木下美穂子さん、アルトが中島郁子さん、テ… >>続きを読む
2021年08月12日 二期会ヴェルディ『レクイエム』ルスティオーニからバッティストーニへ カテゴリ: 本日はこれから、東京オペラシティ コンサートホールへ出掛け、東京二期会公演ヴェルディ『レクイエム』を拝聴させていただきます。昨年来のコロナ禍の影響により、公演中止や延期、予定通り開催されても指揮者変更がめずらしくございませんが、本日も指揮者が変更となり… >>続きを読む