萩谷由喜子のブログ

音楽評論家・萩谷由喜子が音楽話題や日々の所感を綴っています。

2021年06月

 本日は、久々に、中央区民カレッジの講座でお話をさせていただいてまいりました。振り返ってみますと、こちらのカレッジの講師にお招きいただいてから早15年。さまざまなテーマでお話してまいりましたが、昨年は残念ながら、すべての講座が中止となってしまいました。しか…
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 昨晩、紀尾井ホールで拝見した音楽工房主催『Macbeth』は、簡素な装置とその都度、登場人物が出入りするシンプルな仕様でしたが、弦楽四重奏にコントラバス、木管(フルート持ち替えピッコロ)、パーカッション、ピアノという編成の器楽アンサンブルも秀逸で、虚飾を廃した究…
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 本夕は紀尾井ホールで上演されます、音楽工房主催公演『ACBETH』を拝聴してまいります。タイトルロールは、清水良一さん、マクベス夫人は関定子さん。音楽は8名編成の室内楽団体、アンサンブルM。指揮は神尾昇さん、演出は大島尚志さん。この上演団体のオペラを拝見するの…
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 本日6月27日は、マチネ公演として日生劇場で日本オペラ協会公演『蝶々夫人』を拝見し、ソアレ公演は、サントリーホール・チェンバーミュージックガーデン最終日の番外編「ヘーデンボルク・トリオ」室内楽公演を拝聴させていただきました。 『蝶々夫人』は、故粟國安彦演出…
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 本日は、東京芸術劇場、アラン・ギルバード指揮東京都交響楽団第930回定期演奏会Cシリーズのマチネ公演と、サントリーホール、飯守泰次郎指揮東京交響楽団第691回定期演奏会のソワレ公演を聴かせていただき、方向性こそまるで異なりますが、どちらもその道の真髄をきわめた…
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 昭和31(1956)年6月25日未明、2時53分ころ、東京から大阪に向かう東海道線夜行寝台急行『銀河』が東刈谷駅の少し手前にさしかかったときに、どうした事情からか、この列車に乗車して大阪公演に向かう途中であった筝曲家、宮城道雄先生が列車から転落されました。しばらく…
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 みなさま、いつも応援いただき、ありがとうございます。本日の読売新聞と朝日新聞の新刊書広告欄に拙著『ウィーンに六段の調~戸田極子とブラームス』が、小さい欄ですが掲載されました。 また、日本ブラームス協会様が本書を推薦書として、ホームページにお採り上げ下さ…
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 本日6月23日は、11:00開演の東京芸術劇場「芸劇ブランチコンサート」と、19:00開演の東京文化会館小ホール「モルゴーア・クァルテット第51回定期演奏会」を拝聴いたしました。「芸劇ブランチコンサート」は、ピアノの清水和音さんを中心に、ヴァイオリンの伊藤亮太郎さん、…
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 今年の2月21日、北の都の文化の殿堂で、画期的な『蝶々夫人』が上演されました。わたくしはその日に現地で拝見できませんでしたが、演出家の岩田達宗氏から後日、記録用の非売品DVDご恵贈いただき、非常に鮮明な美しい映像と上質の録音で鑑賞させていただくことができまし…
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 今日は、昼の長さが1年で最も長くなる夏至でした。年が明ける頃から毎日少しずつ、日が長くなる喜びを感じてまいりますが、その頂点が本日。明日からは、逆に少しずつ日が短くなる切なさを味わわなければなりません。まことに、1年のめぐりは早いものでございます。 とこ…
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6月18日、19日と、たまたま2日連続で、15:00開演と19:00開演のコンサートを拝聴いたしました。まず、18日の古見行子さん、植村理葉さん、いずれも内容の濃い、名演だったことをお伝えいたしましたが、昨日6月19日も15:00~オーチャードホールの小山実稚恵さん、19:00サントリ…
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 6月19日、昨年は三鷹禅林寺で営まれる太宰治のご命日法要『桜桃忌』に詣でたのですが、今年は太宰様には遠くからご冥福を祈らせていただき、二つのコンサートを聴かせていただくことにいたしました。渋谷のオーチャードホールで15:00に始まる小山実稚恵ピアノシリーズ「ベ…
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 本日6月18日は、表参道カワイ、コンサートサロン「パウゼ」15:00開演の「古海行子プレミアム・アフタヌーンConcert in  表参道」と、東京文化会館小ホール19:00開演「植村理葉ヴァイオリン・リサイタル」を拝聴してまいりました。 一日に複数のコンサートを聴かせていた…
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 6月16日19:00、東京オペラシティ・コンサートホールで、高関健マエストロと東京シティ・フィルによる、ブルックナー交響曲第5番演奏会の幕が上がりました。オーケストラ配置は高関マエストロお得意の、チェロ下手の対向型。下手側から、第1ヴァイオリン14、チェロ8、その両…
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 本夕はこれより、東京オペラシィコンサートホールへ出掛け、高関健指揮 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の第342回定期演奏会を聴いてまいります。演奏されるのは、ブルックナーの交響曲第5番変ロ長調(原典版)。高関マエストロとシティ・フィルは昨年8月にも、ブ…
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 6月15日、千代田区かがやき大学、本年度開講記念公演「ブラームスに箏を聴かせた鹿鳴館の貴婦人』を無事に終えることができました。スタッフの皆様、いらしてくださいました方々、どうもありがとうございました。リモート会場の方々には、ご不自由をおかけしました。一日も…
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  小山実稚恵さんが、前作『第28番&第29番"ハンマークラヴィーア"』(2020年7月20日発売)に続く、ベートーヴェンの後期ソナタ・アルバムの第2弾『第30番&第31番&第32番』を完成させ、6月16日付でリリースなさいました。これで後期の5つのソナタが揃いました。 小山さん、ま…
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 本日は日生劇場でニッセイ名作シリーズ2021『ラ・ボエーム』を拝見したあと、信号一つ、帝国ホテル側へ渡り、ホテル正面エントランス前をとことこ通り過ぎ、すぐお隣の「日比谷U-1ビル」にまいりました。正確には「日比谷U-1ビル」敷地を訪れたのです。なぜなら、この地こ…
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 昨日は拙著『ウィーンに六段の調~戸田極子とブラームス』発売のお知らせをさせていただきましたが、出版に合わせて、東京都千代田区のシニア対象の講座「かがやき大学」におきまして、拙著内容に沿った講演会『ブラームスに箏を聴かせた鹿鳴館の貴婦人』を6月15日、火曜日…
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 2003年から取材を始め、神棚にあげては取り下ろし、自分に鞭打って向き合ってはみたものの暗礁に乗り上げてまた神棚へ、を繰り返してまいりました題材がようやく1冊の本にまとまって、中央公論新社より出版されることになり、本日、見本が届きました。 ヒロインの戸田極子…
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