本日、和光市文化会館「サンアゼリア」で、同地のオペラ制作団体「オペラ彩」による、池辺晋一郎先生作曲のオペラ『秩父晩鐘』を拝見いたしました。このオペラは、明治17年(1884年)11月1日に、ときの為政者に対して秩父の人々の底辺的窮状を訴えて捨て身で決起し、数日後に鎮圧されて、指導的立場にあった人々の死刑判決に終わったあまりにも悲しい事件をオペラ化した作品てす。
1988年に初演された本作を、このほど、埼玉県和光市を本拠として良心的なオペラ制作・上演活動を長年にわたって継続する「オペラ彩」(和田タカ子理事長)が復活再演し、昨日と本日の2公演にわたって、和光市文化会館サン・アゼリアで上演されました。
当時の決起メンバーの多くやその関係者、鎮圧する側の人々、政府関係者など多くのモデルが登場する大規模なオペラです。秩父は古来、養蚕と絹織物を主産業とする町であったのに、この当時、生糸の値段が大暴落して、地道に養蚕業に生きてきた人々は高利貸から借金をし、それが返せないまま、娘を売らざるを得ない窮地へと追い込まれます。
そうした悲惨な状況を救うべく、心ある識者、若者たちが「困民党」を結成して立ち上がりますが、無念極まりない結末に終わります。困民党の拠点となったのが、その名も美しい「音楽寺」でした。こちらが秩父の「音楽寺」でございます。
この、悲憤きわまりない題材に救いを与えてくださっているのが、池辺晋一郎先生の迫真的な音楽でした。会場で先生にお逢いし、少しだけお話をうかがいました。今や、先生のお手をはなれたこのオペラに対し、ことさらにコメントはおありではないとのことで、穏やかに上演を見守っておいででした。それにしても音楽は圧巻でした。
このような悲劇的史実を題材としたオペラは、わたくしども観る側に、深くて思い印象をもたらします。特に今年は、2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻がございましたこともあり、複雑な思いを抱え、時に眼がしらを潤ませながら拝見させていただきました。
2022年12月18日記
1988年に初演された本作を、このほど、埼玉県和光市を本拠として良心的なオペラ制作・上演活動を長年にわたって継続する「オペラ彩」(和田タカ子理事長)が復活再演し、昨日と本日の2公演にわたって、和光市文化会館サン・アゼリアで上演されました。
当時の決起メンバーの多くやその関係者、鎮圧する側の人々、政府関係者など多くのモデルが登場する大規模なオペラです。秩父は古来、養蚕と絹織物を主産業とする町であったのに、この当時、生糸の値段が大暴落して、地道に養蚕業に生きてきた人々は高利貸から借金をし、それが返せないまま、娘を売らざるを得ない窮地へと追い込まれます。
そうした悲惨な状況を救うべく、心ある識者、若者たちが「困民党」を結成して立ち上がりますが、無念極まりない結末に終わります。困民党の拠点となったのが、その名も美しい「音楽寺」でした。こちらが秩父の「音楽寺」でございます。

この、悲憤きわまりない題材に救いを与えてくださっているのが、池辺晋一郎先生の迫真的な音楽でした。会場で先生にお逢いし、少しだけお話をうかがいました。今や、先生のお手をはなれたこのオペラに対し、ことさらにコメントはおありではないとのことで、穏やかに上演を見守っておいででした。それにしても音楽は圧巻でした。
このような悲劇的史実を題材としたオペラは、わたくしども観る側に、深くて思い印象をもたらします。特に今年は、2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻がございましたこともあり、複雑な思いを抱え、時に眼がしらを潤ませながら拝見させていただきました。
2022年12月18日記
コメント