ベルギーの生んだ大ヴァイオリニスト、ウジェーヌ・イザイ(1856~1931)の功績を記念して、彼のヴァイオリのお弟子さんであられた同国のエリザベート王妃が1937年に創設した「イザイ・コンクール」は戦前に二度開かれて一旦中断されたのち、戦後の1951年から「エリザベート王妃国際音楽コンクール」として再開されました。旧名称時代の1937年の初回はヴァイオリンのみ、38年はピアノのみでしたが、現名称になってからは長らく、ヴァイオリン、ピアノ、作曲の3部門がほぼ毎年順繰りに開かれ、さらに1988年からは声楽部門も加わりました。そして、2017年に初めて、チェロ部門が創設され、今年はその2回目の開催年となります。
 このほど、12名のファイナリストが発表されました。お顔触れをみますと、残念ながら日本人はおられなかったのですが、ウクライナ人の
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さんという1993年生れの男性チェリストが入っていらしたので、まだお聴きしたこともないのに僭越ながら、この方を応援させていただくことにいたしました。
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 oleksiy shadrin
さん、お国のことがどれほど気がかりでいらつしゃるか、胸が痛みます。しかしその中で、ご自分はチェロによってウクライナの存在感を高めたいと、と強く決心されてのご参加ではないでしょうか。あなたさまのファイナル進出によって、音楽ファンの目が一段とまた、ウクライナに向けられました。
 他の皆様の国籍は、何と韓国4名、中国、カナダ、ベルギー、エストニア、スイス、オーストリア、セルビアが各1名ということで、やはり噂通り、このコンクールは開催国を身びいきなさらないようでございます。
 ちょっぴり嬉しいことに、本選にはお進みなされませんでしたが、セミファイナリスト12名の中に、ドイツのザール音楽大学に学ばれた日本人、森田啓佑さんが入っておられました。林峰男先生、倉田澄子先生のお弟子さんでいらっしゃいます。
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 この方のドヴォルザークは先頃拝聴して、真摯な演奏姿勢に感銘を受けておりました。

 森田さん、エリザベートのセミファイナリスト、おめでとうございます!
                                                                                                                 2022年5月24日記