毎月、第一、第三、水曜日の10:00~12:00に、小平中央公民館で開いている「小平楽友サークル講座」では、ただいま、今年が生誕60年のドビュッシー・シリーズが進行中です。明後日4月20日はその第4回として、3曲構成の大作オーケストラ曲『夜想曲』を採り上げます。彼のオーケストラ曲と申しますと、交響的スケッチと銘打たれた『海』が有名ですが、その少し前に書かれた『夜想曲』には『海』への離陸が明らかに見られます。そればかりではなく、当時の芸術潮流の一つ、耽美主義の絵画と詩に、ドビュッシーがインスピレーションをかきたてられたようすもうかがえ、たいへん興味深い作品となっております。
 ことに、第3曲の『シレーヌ』は、美しくも恐ろしい海の魔性の女を踏まえておりますので、そのあたりをビジュアル資料をご覧いただきながらお話したいと思っております。
 下の絵は、ハーバート・ジェームズ・ドレイパー作『オデュッセウスとセイレーン』


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 海の魔物、セイレーンの歌声に惑わされまいと、部下の船乗りたちには耳栓をさせ、自身はマストに縛り付けてもらって、誘惑を断ち切ろうと奮闘するオデュッセウスと、容赦なく船にあがりこんで男たちを海に引き入れようとするセイレーンの群れ。

 そのあとで、セルジュ・チェリビダッケ指揮、シュトゥットガルト放送交響楽団、南ドイツその次の回では、延長線上にある『海』をじっくりと聴き、更に次に、2回がかりで『ペレアスとメリザンド』の幻想と耽美の世界へと旅いたします。 放送合唱団の1980年の映像作品を鑑賞いたします。 
 ご関心のあられる方は、どうぞ、直接会場においで下さいませ。
 西武多摩湖線、青梅街道駅徒歩4分、小平中央公民館でお待ちしております。
 1回のみの飛び入り参加も、資料代のみで歓迎させていただいております。
           
                                       2022年4月18日