1685年2月23日にドイツ、ザクセン平野の古都ハレに生まれたゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデルは、1759年の本日、4月14日、第二の故郷となったロンドンの地で、イギリス人ジョージ・フレデリック・ハンデルとして、当時としては長命な74歳の波瀾の生涯を閉じました。同年生まれのバッハに比べると日本での人気はいささか低いのですが、この方の成し遂げたお仕事もバッハに比肩しうるもので、ことに、オペラとオラトリオに不滅の業績を残しておられます。
OIP

 ベートーヴェンは、もしかしたら同じ独身同士だったことにシンパシィを感じてのことでございましょうか、ヘンデルをたいへん尊敬し、ハープシコード組曲第5番の終曲『エアと変奏』通称『調子のよい鍛冶屋』にもとづく二声のフーガや、チェロとピアノのために、オラトリオ『ユダス・マカベウス』より「みよ、勇者は帰る」の主題と変奏を書きました。表彰式の音楽としてお馴染みのあの英雄的な音楽でございます。
 ウクライナのゼレンスキー大統領が、この曲に讃えられて、平和達成の表彰台に登壇なさる日を切望いたします。  
 今日はどうぞ、「ベートーヴェンの敬愛したドイツ生まれイギリスに帰化した巨匠」を偲び、ゼレンスキー大統領の英雄的な奮闘が報われる日を思って、この曲をお聴きくださいませ。
西谷牧人:練木繁夫 Beethoven:"Judas Maccabaeus" 12 variations Cello:Makito Nishiya Piano:Shigeo Neriki - YouTube

                                     2022年4月14日記