小平楽友サークル講座の3月スタートのシリーズでは、今年生誕160年のドビュッシーを採り上げておりますが、本日はその3回目として、彼の周辺作曲家ヴァンサン・ダンディ(1851-1931)の『フランス山人のうたによる交響曲』、ドビュッシーの『小組曲』『牧神の午後への前奏曲』を聴きました。『フランス山人の歌による交響曲』は実演機会も少なく、録音もさほど多いとは申せませんが、フランス南部山岳地帯セヴェンヌ地方の自然と歌によせるダンディの愛が、ほのぼのとした楽想となって結実した珠玉のオーケストラ曲でございます。
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 交響曲と名づけられてはいますが交響詩、あるいは幻想曲のようでもあり、独奏ピアノを伴うので、ピアノ協奏曲の風情もあって、多角的に味わうことのできる佳品と申せましょう。冒頭のテーマが3つの楽章すべてに様々な形で登場する点も、曲をたいへん聴きやすいものにしております。今日は、セヴェンヌ地方の山の景色やこの地方で1000年も続く、羊の放牧の情景などをご覧いただきながら、シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団、ピアノ独奏、ニコレ・アンリオ・シュヴァイツァーの1958年の録音で鑑賞いたしました。ニコレさんは、かのシュヴァイツァー博士の甥ジャック・シュヴァイツァー氏の奥様で、マエストロ・ミュンシュのお気に入りのピアニストでいらっしゃいました。
 『小組曲』は、非常にめずらしい、フリッツ・ライナー指揮、シカゴ交響楽団の1953年の映像!!を入手できまして、ライナーの厳格な指揮ぶりをまのあたりにすると共に、ルイ王朝への憧憬に満ちた典雅な世界に浸りました。
 そして、『牧神の午後への前奏曲』はセルジュ・チェリビダッケ指揮、ミュンヘン・フィルハーモニー交響楽団の1992年の映像で楽しみました。
 みなさまが興味を持って聴いてくださったことにもたいへん張り合いを感じましたが、さらに、嬉しかったのは、ライナーノートを書いているものも含めた手持ちの未開封CD少々と、拙著を少しばかり持参いたしまして、CDは500円均一、拙著は1,000円均一にてウクライナへの拠金をお願いしましたところ、5桁が達成されたことでございました。
 みなさま、ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました!
ウクライナ国旗
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                                2022年4月6日記