昨日のブログに、1977年生まれの藤倉大さんの "早すぎる"自伝出版をご紹介させていただきましたが、本日は、藤倉さんより5歳お姉さまに当たる1972年生まれの諏訪内晶子さんが、"満を持して"バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ全6曲の録音作品リリースなさったことをお伝えさせていただきます。
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 諏訪内さんといえば、1987年日本音楽コンクール優勝、89年エリザベート王妃国際コンクール第2位、90年チャイコフスキー国際コンクール最年少、しかも日本人として初優勝勝、バッハ作品最優秀演奏者賞とチャイコフスキー作品最優秀演奏者賞も受賞などなどの錚々たる経歴をお持ちの国際的ヴァイオリニストで、これまでに数々のアルバムを、それも名門DECCAからリリースしてこられましたが、バッハ無伴奏作品は長く温めてこられました。それがこのほど、おそらくは世界的コロナ禍の演奏活動自粛風潮を逆バネとして、昨年の6月と7月に、この峻厳な峰々に挑まれて全曲録音を達成され、リリースの運びとなられました。
 
じっくりとため、ここぞというところは一気に踏み込み、たっぷりと響かせる完成度の高さは比類がございません。
 そして、最も耳に新鮮なのは、録音会場の恐るべき音響の良さでございます。  
 いったいどちらで?
 と思いクレジットを拝見いたしますと、オランダ、パールンのホワイト・チャーチ、とございました。神に届くかのような深遠な響きをぜひ、お聴きくださいませ。
                                         2022年1月26日記