イギリスを拠点に世界の第一線で大活躍中の作曲家、藤倉大氏は1977年4月27日大阪生れ、現在まだ44歳の若さでいらっしゃいますが、このほど、"早すぎる自伝"『どうしてこうなっちゃったか』を幻冬舎より上梓なさいました!
たしかに、44歳での自伝は早すぎるかも存じませんが、リヒャルト・シュトラウスの『英雄の生涯』は34歳のときの"早すぎる自伝"ですから、それに比べれば10年、よくぞ、ときをお待ちになったものでございます。
光栄なことに、ご献本いただきましたので、さっそくページを繰りましたところ、自由奔放で歯に衣着せぬ文章と、幼年時代からもう只者ではなかったことをありありと示す来歴の面白さに、もうこれはいけませぬ、このまま一気読みしてしまったら、本日なすべきことが何一つ進行しないと、心を鬼にして一旦栞をはさみ、このブログ記事を書いております。
お子様時代、3歳から劇団に所属、小学校一年から相愛学園子供の音楽教室に入室、土曜はJR線千里駅から御堂筋線で音楽教室へ、日曜は谷町線で天満橋駅の劇団へ、一人で通われていたというのにも驚かされましたが、ピアノのレッスンで習う、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンが面白くなくて、自分で曲を作って弾くほうがよほど楽しいことを発見なさったという早熟ぶりにも度肝を抜かれました。
それも、楽器に向かって即興的に弾いた曲を後から譜面に書きとるのではなく、必ず、五線紙に♪を並べていく作業からはじめ、出来上がった譜面を演奏する喜びに目覚めておられたというのですから、これはもう、モーツァルトに匹敵なさいます。
日本の学校の試験が大好きであられた、とも、書かれていました。
試験時間の緊張感もたまらず、どんな問題が出るか予測するのもお好き。自分が出題者ならどんな問題を出すか想像すれば、たいてい、何が出るかおわかりになったのだそう。
授業時に、先生の声のトーンが高くなったところが出る、あとはそこだけ勉強すればよいわけで。
とのたまわれます。
高校からは海外の学校に学ぼうと決めて、2つのイギリスの高校を受験。どちらからも、奨学金付きでオファーが。受験は楽勝だったそうでございます。
それを知った担任の女性先生はこう言われたとか。
「あんたがすでに高校に受かってることは、クラスの子らには絶対に内緒にせえ。士気が乱れるから。それに、日本の高校の受験はすんな。あんたが受かった分、誰かが落ちる」
このような調子で、けた外れの半生を綴られた自伝が『どうしてこうなっちゃったか』でございます。タイトルもそそられます。さすが幻冬舎、それとも、ご本人のご発案でございませうか?
2022年1月25日記
たしかに、44歳での自伝は早すぎるかも存じませんが、リヒャルト・シュトラウスの『英雄の生涯』は34歳のときの"早すぎる自伝"ですから、それに比べれば10年、よくぞ、ときをお待ちになったものでございます。
光栄なことに、ご献本いただきましたので、さっそくページを繰りましたところ、自由奔放で歯に衣着せぬ文章と、幼年時代からもう只者ではなかったことをありありと示す来歴の面白さに、もうこれはいけませぬ、このまま一気読みしてしまったら、本日なすべきことが何一つ進行しないと、心を鬼にして一旦栞をはさみ、このブログ記事を書いております。
お子様時代、3歳から劇団に所属、小学校一年から相愛学園子供の音楽教室に入室、土曜はJR線千里駅から御堂筋線で音楽教室へ、日曜は谷町線で天満橋駅の劇団へ、一人で通われていたというのにも驚かされましたが、ピアノのレッスンで習う、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンが面白くなくて、自分で曲を作って弾くほうがよほど楽しいことを発見なさったという早熟ぶりにも度肝を抜かれました。
それも、楽器に向かって即興的に弾いた曲を後から譜面に書きとるのではなく、必ず、五線紙に♪を並べていく作業からはじめ、出来上がった譜面を演奏する喜びに目覚めておられたというのですから、これはもう、モーツァルトに匹敵なさいます。
日本の学校の試験が大好きであられた、とも、書かれていました。
試験時間の緊張感もたまらず、どんな問題が出るか予測するのもお好き。自分が出題者ならどんな問題を出すか想像すれば、たいてい、何が出るかおわかりになったのだそう。
授業時に、先生の声のトーンが高くなったところが出る、あとはそこだけ勉強すればよいわけで。
とのたまわれます。
高校からは海外の学校に学ぼうと決めて、2つのイギリスの高校を受験。どちらからも、奨学金付きでオファーが。受験は楽勝だったそうでございます。
それを知った担任の女性先生はこう言われたとか。
「あんたがすでに高校に受かってることは、クラスの子らには絶対に内緒にせえ。士気が乱れるから。それに、日本の高校の受験はすんな。あんたが受かった分、誰かが落ちる」
このような調子で、けた外れの半生を綴られた自伝が『どうしてこうなっちゃったか』でございます。タイトルもそそられます。さすが幻冬舎、それとも、ご本人のご発案でございませうか?
2022年1月25日記
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