7月22日から、ミューザ川崎シンフォニーホール恒例の「フェスタサマーミューザ」が始まっております。わたくしは最初の4日間は都合がつかず、本日26日の「東京都交響楽団」公演から聴かせていただくことができました。
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 昨今、めざましい活躍ぶりをみせている1986年シンガポール生まれの新鋭指揮者カーチュン・ウォンを指揮台に迎えた公演でした。カーチュン・ウォンはベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で学び、2016年グスタフ・マーラー国際指揮者コンクールに優勝。2018年秋からニュルンベルク交響楽団の首席指揮者を務め、日本の主要オーケストラとも次々と共演を果たしている逸材です。、1曲目のリストの交響詩『レ・プレリュード』を遅めのテンポでじっくりと構築し、2曲目のチャイコフスキー『ロココの主題による変奏曲』では、ソリストの岡元侑也さんを心ゆくまで歌わせました。岡本さんは2017年エリザベート王妃国際音楽コンクール第2位・イザイ賞を受賞した、今最も注目の若手です。
 そして、後半のドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』でも、1曲目でみせた濃厚な歌い回しをこのボヘミア情緒たっぷりの壮大な交響曲にも過不足なく投入して、スケールの大きなドヴォルザークの世界を描き出しました。アンコールのスラブ舞曲も大変結構でした。カーチュン・ウォンは日本人の奥様と共に日本にお住まいであることも幸いして、このコロナ禍に、わが国に飛躍的に活躍の場を広げた指揮者です。今後さまざまな音楽シーンで彼と出会うことになりそうです。
                                  2021年7月26日記