本日13:00~15:00近くまで、米欧亜回覧の会 i-Caféにズーム出演させていただき、『ブラームスに箏を聴かせた、岩倉具視の娘戸田極子』のお話をして、参加者の皆さま方と有意義な意見交換を多々させていただき、わくわくする時間を過ごさせていただきました。米欧亜回覧の会 i-Café、幹事の岩崎さま、吉原さま、植木さまはじめメンバーの皆々様に心より御礼申し上げます。
 「米欧亜回覧の会」というのは、明治4(1871年)11月12日から明治6(1873)年9月13日までに亘って、アメリカおよびヨーロッパをめぐる日程で日本政府から派遣された外交使節団=岩倉遣欧使節団の足取り、顔触れ、外交成果などを研究し、使節団の旅程再現の実践も手掛ける親睦団体で、知的好奇心の旺盛な紳士淑女のお集まりです。
 わたくしが『蝶々夫人と日露戦争』の話題でNHKラジオ深夜便に出演したのをメンバーのお一人がお聴きくださり、それがご縁でメンバーの集い「 i-Café」にお招きいただいのが2年前でした。
 今回は近著『ウィーンに六段の調~戸田極子とブラームス』の話をしてはどうかと、再びお声をかけていただきました。というのも、今年2021年は、岩倉遣欧使節団派遣から150年の節目に当たりまして、拙著もその記念の意味合いを込めて、今年、刊行させていただいたものということを同会の幹事様がよくご理解くださったからです。とても、嬉しいお招きでした。
 ズームに不慣れなわたくしのために、昨日、予行演習をしてくださいまして、その途中、こんなに声がよく聴こえるなら手元で出した音も伝わるかしらと、ふと思いついて、パソコンの前のわずかな空間にお筝を持ってきて椅子になんとか乗せ、自分は立ったまま少し弾いてみましたところ、パワーポイントに埋め込んだCDの音とは比較にならないくらい鮮明でしたので、本番でも弾かせていただくことにいたしました。そして、今日は朝からデスク周辺をかたずけ、立奏台にお筝をセット、小さめの椅子を用意いたしました。こうすれば坐って弾けますし、パソコン画面にも顔を出すことができ、弾くときは、パスコン画面を下方にぐっとお辞儀させて手もとを映し出すことができます。
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 この咄嗟の悪知恵により、『六段の調』の生演奏をズームに乗せることができました。この写真は、そのあと音楽室で撮ったものですが、お筝のすぐ前にパソコンデスクがあると思召してくださいませ。狭くて弾きづろうございましたが、皆様にお聴きいただきたいばかりに、狭さもなんのそのでした。
 それから、これも極子がお筝で弾いてブラームスに聴かせた『宮さん宮さん』ですが、こちらはメンバー有志の男声コーラスが、短編映画のような素敵な画像資料にのせて歌ってくださった収録映像を鑑賞させていただきました。皆様、とてもお上手で、男声コーラスはなかなか迫力がございました。嬉しいことにピアノの前奏は、植木さまが、ボクレットの『日本民謡集』から再現してくださいました。
 さらに、いくつかの質疑応答も楽しく対話させていただくことが出来、ズームとは、このようなことが可能な便利なツールであることを身に染みて実感させていただきました。
 「米欧亜回覧の会 i-Café」の皆様に大感謝でございます。ありがとうございました。
                                  2021年7月25日記